ピンチのときは、人の力を借りることが必要です。
ところがなかなか人の力を借りようとしない人がいます。
「相手に申し訳ない」「相手に迷惑がかかる」と思っているのです。
もちろん周りに迷惑をかけないようにする姿勢はとても大事なものですが、ピンチのときは緊急事態です。
ぎりぎりのときは、細かいことを気にしている場合ではありません。
過度に謙遜したり迷惑がかかることを避けたりしていると、人の力を借りられません。
迷惑がかからないように生きていると、何もできなくなってしまいます。
ピンチのときは「申し訳ない」という気持ちを捨てましょう。
「迷惑がかかる」という気持ちも捨てていいのです。
過度な謙遜も余計な遠慮も不要です。
そもそも迷惑をかけずに生きるのは不可能です。
人は、迷惑をかける生き物です。
すべての人が、迷惑をかけあって生きています。
インドでは「あなたは迷惑をかけて生きているのだから、人の迷惑も許してあげなさい」と教えがあります。
「人に迷惑をかけていけない」という生き方は、息苦しさを覚えます。
「自分の迷惑も他人の迷惑も許容する」という生き方は、安心感を覚えます。
迷惑をかけることなくして生きるのは不可能なのですから、人に迷惑をかける代わりに、自分も人の迷惑を許容すればいいのです。
お世話になったら、それだけしっかり感謝すればいいのです。
これだけでも相手は喜んでくれます。
「ありがとうございます」という一言でも、十分喜ばれるものです。
相手に迷惑がかかったのなら、後からしっかり謝ればいいことです。
お礼として食事をおごったり、贈り物を贈ったりする方法もあります。
そしていつか相手がピンチで困ることがあれば、今後はこちらが手を差し伸べましょう。
「困っているときはお互いさま」を実現できるのです。