世の中に完璧な人間という人はいません。
たとえ天才といわれる人でも、全知全能ではありません。
天才といわれる発明王エジソンは、発明に関しては天才ですが、音楽に関しては素人です。
天才といわれるアインシュタインは、物理に関しては天才ですが、体育に関しては素人です。
すべてができる完璧な人は、いまだかつて1人もいません。
すべてができる人は、もう人間ではないのです。
神様です。
すべてができるというのは、せいぜい人間が作り出した神様くらいです。
できない自分を責める必要はありません。
「できないことがある。わからないことがある」というのは、人間らしいことなのです。
にもかかわらず、人間はみんな完璧を目指すのが大好きです。
完璧なんてあり得ないのに、完璧を目指そうとすると、いつまで経っても終わりがきません。
これでは、いつかストレスに悩んでしまうのも、時間の問題です。
人間関係にしろ、仕事にしろ、自分のことにしろ、やり遂げたいことに対して、完璧は目指さないようにしましょう。
限りある時間の中で、できるだけ世の中をうまくわたっていくには、今ある手持ちの駒で何とかすることです。
もしどうしても足りない部分が見つかれば、そのときに手に入れればいいのです。
最初から、全部を手に入れてからスタートしようと考えていると、いつまで経ってもスタートできません。
全部を手に入れようとしてしまうと、それだけで人生が終わってしまいます。
それでは何のための人生かわからないです。
生きている間に、自分の好きなことをどれだけ叶えられるかが大切です。
そのためには、まず行動しましょう。
今ある手持ちの駒で何とかやりくりしようとするなら、今すぐ行動できます。
もし足りないなら、そのときに手に入れれば済むことなのです。
私は今、本を書いていますが、ここに書いていることでさえ100パーセント完璧な文章ではありません。
もちろんまだ足りない要素がたくさんあります。
しかし、私の場合、今まで自分が経験したことで、書いています。
私は昔「本を書くためには、何冊くらい本を読めばいいのかな」と悩んでいたころがありました。
本を書きたいからとはいえ、本を何冊読んだところで、終わりが見えてきません。
読むことは、いつまで経っても読むことでしかないことに、ある日、気づいたのです。
本を書くためにたくさん本を読んでいても、本は出来上がりません。
知識は入ってきますが、本を書くという作業ではないのです。
本を読むことより、今すぐ本を書いたほうが自分の夢に近づけることに気づいてから、私の生き方は変わりました。
読むばかりの生活をやめ「書く」という行動に移し始めてから、ようやく夢に向かって具体的に前進できるようになったのです。
今、頭の中にある経験という知的財産を使って、やりくりしています。
もし、足りないなと思う知識があれば、そのときはそのときに本を買って勉強します。
そうすることで、やっと私は完璧というストレスから開放されたのです。