自然の力にはかなわないと思うことです。
自然の力を甘く見ていると、大雨・台風・大地震のとき、痛い目に遭います。
普段は美しい空も、台風のときは、がらりと表情を変えます。
普段は静かな川も、台風で氾濫したときは、恐ろしい災害をもたらします。
普段は穏やかな海も、大地震で津波がやってきたときは、逃げて避難するしかありません。
しかし、いつもは平穏だからといって、自然の力を甘く見ないことです。
いざ自然が牙をむくと、これほど怖いものはありません。
戦おうなんて思わないことです。
人の力では太刀打ちできません。
たとえ集団で力を合わせたとしても、どうしようもありません。
避難したり耐え忍んだりするくらいしかないのです。
自然の力にはかなわないことを、これでもかというほど思い知らされます。
大切なことは「自然に対する畏怖の念」です。
昔は誰もが自然に対する畏怖の念を持っていました。
食事の際、自然の恵みに感謝していました。
自然に生かされ、自然の中で生きている実感を持っていました。
縄文時代の日本には、あらゆる自然物や自然界に霊魂・精霊が宿るという考え方がありました。
そして世の中の諸現象は、その働きによるという世界観がありました。
これを「アニミズム」といいます。
自然に対する畏怖の念は、はるか大昔から生活や人生における中心的な価値観となっていたのです。
しかし今、自然に対する畏怖の念が人々の中から薄れつつあります。
工業化が進んだ現在では、自然と触れ合う機会が減っていて、自然の中で生きていることを忘れつつあります。
自然に対する畏怖の念を持つことも少なくなっています。
どれだけ都会であっても、下には土があり、上には空があります。
地球の上で生きていることに変わりはありません。
自然の中で生きているのです。
自然の力に畏怖の念を持ちましょう。
自然には謙虚に向き合いたい。
そして、自然が穏やかでいることに感謝しましょう。
自然の力にはかなわないと思うことで、謙虚になります。