時間を無駄にしたくないからといって、さっとシャワーで済ませる人がいます。
たしかに湯船に浸かると、それだけ時間が奪われます。
湯船にお湯をためるだけでも一定時間がかかります。
シャワーの場合、10分もあれば、体と頭を洗えるでしょう。
シャワーのほうが時短効果があるので、忙しいときほどシャワーを選びがちです。
日頃からシャワー中心の生活スタイルになっている人は少なくありません。
一見すると時短になっていると思われるシャワーですが、ここに思わぬ落とし穴があります。
シャワーの場合、体の表面を暖めているにすぎません。
体の芯が温まらないため、汗をかくことがなく、疲れも残りにくくなります。
汚れは落とせても、疲れが落ちないのです。
またシャワーの勢いが皮膚を刺激するため、頭がさえてしまい、寝付きも悪くなります。
睡眠不足になったり睡眠の質が悪くなったりして、翌日は頭痛に悩まされたり、うまく頭が働かなかったりします。
日中のパフォーマンスが低下して、結果として時間の無駄が増えるのです。
時間を無駄にしたくときは、シャワーより湯船のほうが効果的です。
しっかり湯船に浸かると、体の芯まで温められます。
たっぷり汗をかくことで体の乳酸が排出されるので、疲れがよく取れるうえ、リラックス効果も高まります。
体の芯まで温めると、入浴後の入眠がスムーズになり、睡眠の質が良くなります。
しっかり熟睡できることで、心と体のメンテナンスがうまくいくのです。
湯船にお湯をためる時間はかかりますが、待ち時間に掃除や洗濯など小さな家事を済ませれば、有効に活用できます。
のんびり湯船に浸かるのは時間がもったいないと思われますが、これも使い方次第です。
湯船に浸かりながら読書を楽しめば、入浴の時間を有効に活用できます。
ぬるま湯で半身浴を楽しむのもよし。
半身浴は、副交感神経の働きをスムーズに高められるので、より高いリラクゼーション効果が得られます。
汗をたっぷりかくと、入浴後は不思議と体も軽く感じられ、最高の気分を味わえます。
時間を無駄にしたくないからといって、安易にシャワーを選ぶのはイエローカードです。
きちんと湯船に浸かって、その日の疲れはその日のうちに取るようにしましょう。
毎日が難しいなら、せめて週に数回は湯船に浸かる機会を作りたい。
シャワーより湯船に浸かったほうが、結果として時間の無駄がなくなるのです。