新しいことを学ぼうとするとき、最初から分厚い本に手をつける人がいます。
分厚い本のほうが情報量が多く、網羅されている感じがあります。
分厚い本を持って読んでいる人がいれば、知的でかっこいい印象を受けるでしょう。
新しいことを学ぶとき「早く習得したい」「早くレベルを上げたい」と意欲に燃える人も多いはずです。
見栄を張りたい気持ちがあって、分厚い本に手を出したいこともあるかもしれません。
「どうせ買うなら、網羅されている1冊を買えば十分」と思うところですが、ここが落とし穴です。
分厚い本は、応用レベルです。
応用レベルの本は、難解な用語が注釈なしで出てきたり、基礎をわかっている前提で話が進んだりします。
応用から始めると「意味がわからない」「話についていけない」の連続となります。
ページも多いので1冊読み切るのに時間がかかり、途中で挫折することになります。
結局基礎から学び直すことになり、時間の無駄が生まれるのです。
近道のつもりで最初から応用レベルの本に手を出すと、かえって遠回りを招いてしまうのは皮肉な話です。
新しい分野を学ぶときは、まず基礎レベルの薄い本から始めましょう。
かっこつけて分厚い本に手を出しません。
すでに基礎知識があるなら別ですが、まったくの初学であれば、基礎レベルの薄い本から始めるのがベターです。
基礎レベルの本は、ゼロの状態であっても安心です。
易しい文章やわかりやすい図があるので、スムーズに理解できます。
薄い本はページ数も少ないので、挫折することなく読み切れます。
基礎があっての応用です。
基礎レベルの薄い本から始めたほうが着実に知識を身につけられるので、時間の無駄がありません。
基礎を身につけてから応用レベルの分厚い本に進んだほうが、スムーズにステップアップしていけます。
欲を出さない、見栄を張らない、周りの目を気にしない。
挫折を防ぐだけでなく、無駄な時間を減らすことにもつながるのです。