信頼貯金の増減には、ある特徴があります。
「増やすのは大変でも、減るときは一瞬」という特徴です。
信頼貯金を増やすのは大変です。
一晩で実現できるものではありません。
時間も労力もかかり、地道な努力が必要です。
こつこつ実績を積み上げることで、信頼貯金が貯まっていき「信頼される人」へとなります。
ところが、減るときは一瞬です。
信頼貯金の総量で決まるとはいえ、失敗したときは急減する特徴があるため、油断はできません。
信頼を積み上げるのは大変ですが、壊れるときはあっという間なのです。
たとえば、成功と失敗の程度が同じとします。
程度が同じであれば、増え方も減り方も同じに思えますが、そうではありません。
ミスや失敗したときのほうが、信頼貯金がぐっと減ってしまうのが現実です。
仮に重大な裏切り行為が1つあれば、長い歳月をかけて積み上げてきた信頼であっても、帳消しになる恐れがあります。
信頼貯金は、増やすのは大変でも、減るときは一瞬なので十分注意してください。
小さなミスでいきなり信頼がゼロになることはありませんが、それでも悪影響は小さくありません。
少なくともミスをしたのは事実であるため、信頼にはマイナスポイントです。
「増やすのは大変なのに、減るのは一瞬というのは納得がいかない」と思うかもしれません。
そういう特徴があるのですから仕方ありません。
信頼の程度は信頼貯金の量で決まるとはいえ、ミスも失敗もないに越したことはありません。
ミスも失敗も、最小限に抑える努力をしましょう。
信頼貯金は、ミスをしたり約束を破ったりしたとき、減ります。
ミスや約束不履行の程度が大きいと、減り方も大幅です。
信頼貯金には「一気に信頼がゼロになる」という例外があります。
いわゆる「致命傷」と呼ばれるものです。
どれだけ信頼を増やして大きく積み重ねていても、重大な違反を犯せば、一気に信頼が崩れ落ちます。
たとえば、法に触れるような間違いをしたり、重要な契約に不履行があったり、お客さまの大事な書類を紛失したりなどなど。
プライベートにおいても信頼の致命傷があります。
友人関係であれば、恐喝や暴力です。
恋人関係や夫婦関係であれば、浮気や不倫が、それに当たります。
こうした過ちは、たった1回であっても、信頼はゼロになります。
ミスや約束不履行のなかには「致命傷」になるものがあるので、これだけは十二分に注意してください。
ミスが許されないところは、間違えてはいけません。
しっかり集中したり何度もチェックしたりすることで、ミスをゼロにして、確実に完了させましょう。
絶対破ってはいけない約束は、絶対破ってはいけません。
誘惑があろうと魔が差そうと何があろうと、必ず守り抜きましょう。
人間は不完全な生き物です。
ミスや失敗をすることはあって当然ですが、それでも絶対厳守の場面では、確実にこなすようにしてください。
注意してしすぎることはないのです。