信頼される人になるために、まず意識しておきたい重要なイメージがあります。
「信頼貯金」です。
世の中には、信頼される人がいれば、そうでない人もいます。
その違いは何かというと「信頼貯金の量」です。
私たちの人間関係では、信頼貯金という貯金箱のようなものが存在しています。
もちろん物理的に存在しているわけではなく、私たちの人間関係上に存在しているものと想像してください。
信頼貯金は、銀行口座のように、増えたり減ったりするのが特徴です。
約束を守ったり丁寧な仕事をしたりしたときは、そのたびに信頼貯金が増えます。
大きな成果を挙げたときは、特別ボーナスのように、信頼貯金も一気に増えます。
一方、約束を破ったり仕事でしくじったりしたときは、そのたびに信頼貯金が減ります。
ミスや失敗の程度が大きいときは、信頼貯金が減る量も一回り大きくなります。
このように、信頼とは、信用貯金の量で決まります。
最初は誰でも、信頼貯金がゼロの状態から始まります。
信頼貯金を増やして積み上げていき、ある一定量まで貯まったとき「この人は信頼できる」となります。
「信頼貯金」というイメージを持ちながら、こつこつ信頼を積み上げるイメージを持ってください。
信頼は、振ってくるものでも湧いてくるものでもありません。
信頼は、積み上げていくものです。
日頃から信頼される行動を心がけ、少しでも信頼貯金を増やして、積み上げていくことが大切です。
信頼の程度は「信頼貯金の量」で決まります。
そのため十分な信頼貯金が貯まっているのであれば、小さなミスをしても、いきなりゼロになることはありません。
たとえば、いつも丁寧に仕事をこなす「A君」という人物がいるとします。
A君は、いつも仕事が丁寧でミスもなくこなします。
日頃から無遅刻・無欠席。
依頼した仕事は、いつも高いクオリティーで返ってきて、納期に遅れることもありません。
日頃から期待に応える仕事をしているので、信頼貯金もたっぷりあり、信頼関係が結ばれています。
そんなA君がある日、小さなミスをしてしまったとしましょう。
それでいきなりA君の信頼がゼロになることはありません。
「いつもはきちんとしているのにどうしたのだろうか。偶然なのかな。少し体調が悪かったのかな」
周りからも上司からも、大目に見てもらえるはずです。
ミスのため信頼貯金が減ることにはなりますが、いきなりゼロになることはありません。
A君は、日頃から真面目で丁寧に仕事をこなしていて信頼貯金がたくさんあるので、A君の信頼は揺るがないのです。