仕事をしていると、上司や先輩から指摘や注意を受けることがあるでしょう。
ところが、その言い方が回りくどくて、すっきり理解できないときがあります。
回りくどい言い方をされると、部下としては何を言っているのか意味がわかりません。
なかなかスムーズに理解できず困惑します。
抽象的で遠回しな言い方をされると、ちょっといらいらすることもあるかもしれません。
そんなとき、目上の人に向かって「はっきりおっしゃってください」と言う人がいます。
部下としてはきちんと理解したくて言いたくなるのはわかりますが、ここは注意したい場面です。
目上の人に向かって「はっきりおっしゃってください」と言うのはNGです。
それは失礼な発言であり、上司や先輩は眉をひそめるでしょう。
目上の人に逆ギレしているのと同じことになるからです。
上司や先輩は、意味もなく回りくどい言い方をしているのではありません。
なぜ上司や先輩は回りくどい言い方をするのか。
きちんと本人に考えてもらいたいからです。
上司や先輩は、部下の教育について考えています。
単に答えをぽんと教えればいいわけではありません。
答えだけ教えると、部下は自分の頭で考えなくなり、本人の成長につながりません。
そこでヒントだけ与え、できるだけ本人に考えさせる形で理解を促し、答えに導こうとします。
その話し方が、部下にとっては回りくどく感じてしまうのです。
「はっきりおっしゃってください」と言おうものなら、偉そうな部下として映ります。
上司や先輩から嫌われ、ますます評価を落とすことになるでしょう。
社内で干される可能性もゼロではありません。
目上の人に「はっきりおっしゃってください」と言いたくても、喉でとめて、自分の頭で考えるのが賢明です。
自分なりに理解できれば「こう理解をしましたが、よろしいでしょうか」という聞き方で確認してみるといいでしょう。
もちろん低姿勢であることも忘れません。
その理解が正しければ、上司や先輩はうなずいてくれます。
間違っているなら、丁寧に修正してくれるはずです。