「やばい」は、さまざまなシーンで使える万能の言葉です。
一般的な意味は「危ない」「不都合」「とても悪い」ですが、その限りではありません。
「素晴らしい」「とても良い」「最高である」「感動した」という意味もあります。
ネガティブな意味だけでなく、ポジティブな意味も使われ、シチュエーションに応じて意味が変化します。
「やばい」という言葉は、カメレオンのように変幻自在です。
万能の言葉なので、さまざまなシチュエーションで使うことができ、意味が通じてしまうのです。
その利便性のためでしょうか。
何でもかんでも「やばい」で表現する人が増えています。
危ないときや不都合なときだけではありません。
感動したときも、驚いたときも「やばい」としか言いません。
「やばい」が口癖という人も多いのではないでしょうか。
しかし、ここは注意したいところです。
「やばい」ばかり使っていると、表現が単調になり「ボキャブラリーの貧困」に陥ってしまいます。
「やばい」が口癖になっていませんか。
何でもかんでも「やばい」という言葉で済ませていませんか。
心当たりがあるなら、イエローカードです。
万能の言葉だからとはいえ、頼りすぎてはいけません。
「やばい」という言葉も悪くありませんが、できるだけ具体的な言葉で表現しましょう。
そもそも「やばい」は若者言葉であり、大人にふさわしい表現とは言えません。
特にビジネスの場で使ってしまうと、卑俗な印象を与えることがあるため、注意したいところです。
「やばい」と言いそうになったら喉で止めて、別の言葉で表現してみてください。
素晴らしいときは「価値がある」「忘れられない」「見たことがない」という表現が使えるでしょう。
美しいときは「うっとりする」「ほれぼれする」「魅力にあふれている」などの言い方があります。
感動したときは「心が震えた」「鳥肌が立った」「涙腺が緩んだ」といった表現はいかがでしょうか。
その場に応じた具体的な表現を心がけていきましょう。
ボキャブラリーが豊富になるにつれて表現力の幅が広がり、自分の思いをうまく伝えられるようになります。
なかなかぴったりの表現が浮かばないときは、スマホやインターネットでチェックしてみましょう。
手間暇はかかりますが、こうした小さな積み重ねがボキャブラリーを増やす力となります。
日常ですてきな表現や上手な言い回しに触れることがあれば、きちんとメモを取って、自分の中に吸収していくことも大事です。
ボキャブラリーの量は、コミュニケーションスキルの向上につながるだけではありません。
いろいろな表現を身につけることで、自分が今どう感じているのか認識しやすくなり、感情も養われていきます。
ボキャブラリーが豊かになると、心も豊かになっていくのです。