あなたが海で溺れているとき、誰かが発見したら無視されることはありません。
すぐ身を乗り出して、すぐ助けてくれるでしょう。
あるいは救助の人を呼んでくれるでしょう。
こちらから「助けて」とお願いしなくても、必ず助けの手を差し伸べてくれます。
まさに1分1秒を争う緊急事態です。
助ける人もリスクはありますが、それでも海に飛び込み、命がけで助けてくれる人がいるものです。
助けてくれる人がいるのはありがたいことです。
助けてくれた人は命の恩人となるでしょう。
しかし、海は海でも「情報の海」は違います。
情報の海で溺れていても、誰も助けてくれません。
救助の人が呼ばれることもありません。
あなたが情報の海に溺れてあっぷあっぷの状態でも、みんな無関心です。
「つらそうだね」「あらあら大変そう」「なんだかお疲れですね」と遠目で眺めるだけでしょう。
「気をつけてね」と注意をしてくれる人はいるかもしれませんが、せいぜいその程度です。
あなたが白目をむいて必死になっても、助けてくれません。
私たちの身の回りには、多くの情報があふれています。
テレビ・新聞・インターネットなど、どこを見ても情報ばかりです。
普通に生活を送っているだけで、情報のシャワーを浴びることになるでしょう。
現代人が1日に触れる情報量は、江戸時代の1年分に相当するといわれています。
特にインターネットの世界は、無限とも言える情報の海が広がっています。
当てもなくネットサーフィンをしていると、いつの間にか情報の海に飲み込まれ、溺れてしまうことがあります。
情報の海に溺れたとき、誰かを頼るのはやめてください。
待っても祈っても無駄なことです。
誰もあなたを助けてくれないのですから、自分で何とかするしかありません。
すなわち、自分で情報を遮断するしかないのです。
「私は今、情報の海に溺れている」
そう感じることがあれば、今すぐ情報を遮断するようにしてください。
自分の身は、自分で守るしかありません。
誰かに「やれ」と言われてするのではなく、自分の意思で行うようにしましょう。
テレビを消します。
ネットを遮断します。
新聞もニュースも見ない。
自分から情報を取りに行かないようにします。
SNSをしているなら、いったん停止です。
最初は体がむずむずして拒否反応が出るかもしれませんが、心を鬼にしてください。
感情に流されることなくびしっと身を引き締めて、やり遂げることが大切です。
完全に情報を遮断するのが不都合であれば、コントロールしてください。
必要最小限の情報に触れるようにするといいでしょう。
情報を遮断すれば、心が落ち着き、生き返ります。