調子が悪いとき、無理に否定する人がいます。
何とか快方に向かってほしい気持ちがあるのでしょう。
「病は気から」という言葉があるように、気持ちだけでも強く前向きにしたいこともあるのかもしれません。
たしかに前向きな気持ちは素晴らしいのですが、注意したいポイントです。
調子が悪いことを否定すると、正しい現実・ありのままの自分を無視することになります。
苦しいのに「苦しくない」と自分に嘘をつくことになる。
今の自分を否定することになり、ストレスが生まれます。
偽りの自分と付き合うことになり、心の中でストレスが生じます。
現実を背けている状態で、どうやって改善するのでしょう。
自分に嘘をついている罪悪感に苦しめられ、ますます心が苦しくなるばかり。
調子が悪いことを認めないと、放置の状態になり、不調が長引くことになります。
対処が遅れたり必要な対処が行われなかったりして、かえって悪化させてしまうことにもなりかねません。
調子が悪いことが悪いのではありません。
調子が悪いことを無視や否定するのが悪いのです。
調子が悪いことを認めましょう。
「ちょっと調子がおかしい」と思ったら、素直に認めます。
自分に嘘をつきません。
ありのままの自然体を大切にしましょう。
人間ですから、調子が悪いときもあって当然です。
調子が悪いことを受け入れるとき、コツがあります。
「調子が悪い」ではなく「調子がよくない」という表現を使ってください。
どちらも調子が悪いことを受け入れる点は同じですが、印象が違います。
否定より肯定の表現を使うほうが、ネガティブな印象が和らぎます。
「調子がよくない」と思えば、調子が悪いことを認めることになり、自然体でいられます。
「無理をしなくていいよ」と優しくいたわることになり、余計な力が抜けていくでしょう。
余計なストレスを感じなくなって、結果として気持ちが楽になります。
また現実としても、調子が悪いことを認めたほうが、原因を突き止めやすくなります。
「何が原因なのか」
「具体的にどこが悪いのか」
「どうすれば改善できるか」
きちんと調子が悪いことを認めたほうが、建設的な思考を発展させていけます。
自分に無理をさせないことです。
調子が悪いことを受け入れることが、不調改善の第一歩です。