あるとき、人から厳しく批判をされることがあります。
「下手だね」
「くだらないね」
「どうせ失敗するよ」
「恥ずかしくないの?」
「そんなことをやっても意味がないよ」
批判をされたとき、あなたならどう言い返しますか。
名誉と尊厳を傷つけられたことに腹を立て、言い返したくなるかもしれません。
しかし、これは一番やってはいけない対応です。
批判に批判で言い返すのは、最もやってはいけない対処です。
相手の挑発に乗ったことになります。
相手と同レベルになってしまいます。
批判を言い返したところで、丸く収まることはありません。
相手はますます調子に乗って、批判がエスカレートするでしょう。
どちらか一方が燃え尽きるまで、くだらない批判の応酬が続くことになる。
これほど醜いことはありません。
幼稚なことであり、子どもの口喧嘩と同じです。
批判に批判で返すのは、子どもの対応なです。
批判されたときの対応はシンプルです。
批判されたら、感謝で言い返しましょう。
「なるほど! 鋭い意見ですね。ありがとうございます」
「おかげで新しい知見が得られました。ありがとうございます」
「目からうろこが落ちました。今まで気づきませんでした。ありがとうございます」
感謝すれば、批判してきた人は、きょとんとした表情をするでしょう。
批判してくる人は、あなたを困らせることが目的です。
批判したにもかかわらず感謝されると「困らせる」という目的が達成できなくなります。
意外な反応にどう対処していいかわからず、困るでしょう。
批判すればするほど感謝されるので、それ以上何も言えなくなるのです。
感謝の理由が見当たらなければ「気力の向上」という理由を使いましょう。
「厳しい言葉のおかげでやる気が出てきました。ありがとうございます」
「気持ちが引き締まりました。気合を入れてくれてありがとうございます」
「目が覚めました。厳しいご指摘に感謝いたします。『愛のむち』として受け止めさせていただきます」
「あなたのような人が私には必要です。これからもよろしくお願いいたします」
こうした言い方をすれば、嫌でも相手は困ってしまうでしょう。
相手は「批判を続けてもらちがあかない」と思い、いずれ批判が収まってくるのです。
大人なら、大人らしい対応を心がけましょう。
常に冷静で落ち着いた振る舞いを心がけること。
批判に感謝で返すのが、大人の対応です。