心がきれいになるポイントの1つである「発言」には、きれいな言葉遣いのほか、相手を傷つけない言葉遣いにも気をつけましょう。
きれいな発言だけがよいのではなく、相手をいかに傷つけずに発言できるかも十分にケアをしておかないといけません。
日本には、相手を傷つけずにNoという言葉遣いがいくつかあります。
心の中ではNoだと決まっていても、はっきり相手に伝えると傷つけてしまう恐れがあるために、柔らかい言い回しにします。
「考えさせてください」
「検討させてください」
「悪くはないと思うのですが……」
このようにわざわざ言い回しを柔らかくするのは、相手の気持ちを配慮する日本の文化が生み出した日本特有の言い回しです。
ですが一方で、YesとNoをはっきりいうアメリカ人には、嫌われる言い方でもあります。
「わざわざ遠回しに言われると何が本当の答えなのかがわからない」「何を考えているのかわからない」と言います。
ビジネスの世界では、はっきりさせた答え方をすることです。
お金という金銭が絡んでいるだけに、やりとりもはっきりシビアになる必要があります。
はっきり言わなければ、仕事がうまく回らず誤解を生んでしまいます。
わかりにくく遠回しな表現はビジネスではご法度ですが、そのほかの日常では必ずしも悪い表現ではないのです。
日本人の遠回しの表現はわかりにくいとされていますが、これらは日本人の優しい心が生み出した表現だと誇りましょう。
日本人は、世界の中でも相手を傷つけないようにケアをすることができる優しい人種です。
遠回しな表現は、したくてしているわけではなく、相手を傷つけたくないという優しい日本の文化が反映された表現なのです。