喧嘩をする原因は理解不足です。
相手を理解せずに自分のことばかりを理解させようとすれば、容易にトラブルを作り出すことができてしまいます。
もし私が「どうすれば喧嘩ができますか」という質問をされれば、こう答えるでしょう。
「自分の考えが一番正しいと思い込み、自分の話だけして、相手の話は聞かない。すると、喧嘩になるでしょう」。
理解不足があれば、喧嘩はいとも簡単にできるのです。
子どもはささいなことで、よく喧嘩をします。
お菓子の取り合いや、相手のことを考えないために、よく喧嘩をします。
しかし、それは、子どもだから許されます。
何も知らず理解力のない子どもの考え同士がぶつかり、喧嘩をしてしまうことは自然なことです。
むしろたくさんの喧嘩をして「喧嘩をしない心がけ」に気づいてもらわなければなりません。
失敗や痛い経験をして「自分のことばかりではなく、相手のことも考えなければならない」ことを体感できるときがやってきます。
それが精神的に大人になるということです。
子どもがやがて大人になれば、次第に喧嘩も減っていきます。
それはそれだけ「理解力を得た」からです。
しかし、中には大人になっても、理解不足のため、喧嘩をしている人がいます。
小さなころに経験した喧嘩から何も学ばなかった人です。
大人になってまで理解力がないのは、大変に恥ずかしいことです。
体は、ほうっておいても時間が経てば大人へと成長します。
しかし、精神的成長は自分から進んで学んでいかないかぎり、いつまでも子どものまま変わらないのです。
キーポイントは「理解」です。
相手を理解することが、喧嘩をしない基本です。
もちろん自分ばかりではなく、相手にも「理解しよう」とする気持ちがなければいけません。
お互いに「理解しよう」という気持ちがあれば、喧嘩に発展することはありません。
お互いに理解があれば、喧嘩をすることが不可能です。
話をするより聞き、相手への理解を第一にすることです。
話をすることも大切ですが、それ以上に聞くことのほうが大切です。
自分のことをわかってもらうより、相手のことをわかってあげることを優先させましょう。
人間は、自分の話を聞いてくれる人の話を聞きたくなります。
あなたが相手の話を聞けるようになると、相手もあなたの話を聞いてくれるようになるのです。
聞き上手になることは、トラブルのない人生につながります。