成功するためには、どんなペースがよいのでしょうか。
「ゆっくり進めていけばいいだろう」
そう思う人もいるかもしれませんが、ペースが遅すぎるのも問題です。
もちろん趣味や遊びなら、ゆっくりしたペースでもいいでしょう。
誰にも迷惑をかけず、特に争うこともなければ、自分のペースでのんびり進めていけばいい。
しかし、成功を目指しているなら、ゆっくりした仕事では厳しいでしょう。
成功するためには、少なからず競争の世界に身を置かなければいけません。
成功を求めていないなら、スピードを気にする必要はありませんが、成功を目指しているなら、やはりスピードは欠かせません。
質なり成績なり、少しでもレベルの高い状態を目指すなら、仕事時間を長くして、スピードを意識する必要があります。
では、とにかくスピードを意識して急げばいいかというと、それも違うのです。
休憩も休暇もなく、延々と仕事を続けるのは無理があります。
人は、ロボットではなく、生き物です。
人の気力・体力・精神力には限界があります。
一時的にペースは上がっても、長期的に続けるのは難しいでしょう。
休憩も休暇もなく毎日仕事ばかりでは、いつか限界に達して燃え尽きてしまうでしょう。
また無理なスピードで進めると、仕上げや確認がおろそかになり、ミスや失敗が増える悪影響もあります。
ゆっくりもダメ。
急ぐのもダメ。
では、どうすればいいか。
この答えこそ、両方のいいとこ取りをした「ゆっくり急ぐ」です。
ゆっくりしたペースを意識しつつも、急ぐようにするということです。
たとえば、仕事です。
仕事は毎日行いますが、休憩は多めに取るようにします。
休憩さえ取っていれば、燃え尽きることはありません。
仕事のペースはゆっくりでも、毎日継続することになるので、結果として急ぐことにもなります。
マラソンに例えると、疲れたとき、立ち止まるのではなく歩くイメージです。
完全に立ち止まるのもいいですが、停止すると一気に後れます。
そこで遅れを最小限にするため、歩きながら体力を回復させていくのです。
疲れたら歩き、元気が出たら走る。
歩いたり走ったりを交互に繰り返せば「ゆっくり急ぐ」という状態にできます。
ゆっくりすることのメリットと急ぐことのメリットの両方を同時に実現できる。
結果として、最も成功しやすくなるのです。