人から悩み事を告白されることがあります。
生活の悩み、体の悩み、人間関係の悩み。
勉強の悩み、仕事の悩み、将来の悩み。
私たちの人生は悩みが尽きません。
悩みを告白されると「よいアドバイスをしないといけない」「悩みを解決しなくてはいけない」と思いがちです。
もちろんよい方法やアイデアがあるなら、ぜひ紹介してみるといいでしょう。
自分にとっては普通でも、相手にとっては斬新かもしれません。
はっとした相手は、解決に向けた新しい可能性を見いだせます。
ありきたりな方法やアイデアでも、何かの役に立つかもしれません。
平凡な方法で盲点になっていて、見落としている可能性があります。
あなたの一言で、勇気づけられたり元気づけられたりすることもあるでしょう。
わかりきったことでも、再確認・再認識ができるだけでも御の字です。
しかし「アドバイスや悩みの解決が必要」と思うなら誤解です。
推奨ですが、必須ではありません。
あったほうがいいですが、なくでも大丈夫です。
大切なのは、じっくり聞くことです。
否定も批判もしません。
途中で話を折りません。
少し時間が長くなっても、根気よく最後まで話に付き合いたい。
ただただ話を聞きましょう。
相手の言葉に耳を傾け、一字一句まで聞き取る努力をすること。
親身になってじっくり話を聞くことが大切です。
たっぷり話ができた相手は、気持ちがすっきりするでしょう。
話したいことを話せただけで、気分がよくなり、元気も出ます。
そのうえで余裕があれば、共感するといいでしょう。
「そうだったのだね」
「それは大変だね」
「なかなか難しいね」
共感すると、相手は「わかってくれた」「自分が認められた」と嬉しくなり、晴れやかな気持ちになるでしょう。
悩みを解決できていなくても、解決できたかのような充実感と満足感があります。
楽しい人になろうとするとき、話すことに注意が向きがちですが、聞くことも大切にしてください。
アドバイスはなくていい。
悩みを解決しなくてもいい。
じっくり話を聞いて、共感するだけで、楽しく話ができたことになるのです。