今あなたが社会人であるならば、少なからず人間関係に悩んだことがあることでしょう。
社会の中では、人間関係は避けては通ることのできないことだからです。
特に大変なのが、上司です。
学生時代は、好きな友人と付き合っていればいいだけでした。
自分が好きな人と付き合っているだけでしたから、当然のことながらトラブルも少なく、不快に感じることもありませんでした。
自分が苦手で嫌いだなと思う人は、避けていればいいだけでした。
どれだけ仕事を楽しくできるかは、ほとんどの人が何をするのかが重要だと思っています。
たしかに何をするのかも大切な要素になります。
しかし「何をするのか」は二の次で、実はさらに重要なことがあります。
夫婦が仲良くなるためのポイントは、お互いに尊敬し合っていることだといわれています。
お互いに尊敬し合えるところが1つでもあれば、相手に対して敬服する気持ちが出て、喧嘩をしにくくなってしまうのです。
私の両親も、いつもお互いが尊敬し合っている状態です。
上司とうまくやっていくための効果的な言葉があります。
「勉強になります」の一言です。
これは、相手のためにも自分のためにもなる強力な言葉です。
何でもかんでもわからないと答えてしまっては、上司に嫌われます。
他人の力ばかりを頼り、自分の力で問題を解決しようとしない態度は、なにより上司は厳しくチェックしています。
上司が見ているのは、あなたがどれだけ知っているかではなく、どれだけ知ろうと努力しているかなのです。
「おはようございます」
朝はまずこの一言から始まります。
仕事をするうえでも欠かせない当たり前の一言ですが、ささいな工夫で人間関係にもよい影響を与えることができます。
時に自分の背負っているストレスを、わざわざ自分で大きくさせている場合があります。
上司がちょっとした注意で言ったことが、相手は大げさに受け止めてしまい、ひどく叱られたと思ってしまうケースです。
新人1年目の私は、驚くほどの叱られ役でした。
上司と少しでもうまくやっていくためには、お土産がポイントです。
長期休暇で実家に帰ったときは、必ずお土産を買うようにしましょう。
自分の土地の名物でかまいません。
上司はあなたがどれだけ一生懸命にやっているかを見ています。
どれだけうまくできたかとか、どれだけ知識があるのかは後の話です。
まず部下として一番大切なことは、全力で仕事にぶつかっていく一生懸命さです。
上司は自分から仲良くなろうとしてきません。
仲良くなろうとすることはまれで、むしろ嫌われるようなことばかりしてきます。
それが上司の仕事だからです。
上司とは鎖につながれていない野良犬のような存在です。
うなりながらにらみをきかし、今にも噛みついてきそうな雰囲気を醸し出しています。
実際の犬と同じように、あなたが逃げ始めたら、追いかけてきて噛みついてくるのです。
どんな上司であろうと、必ずあなたのためになる先生となります。
それはたとえ短所があり、うんざりしてしまうという上司でもそうです。
よい上司というのは、尊敬でき長所がある上司だけでなく、短所のある上司も、実はあなたのためになるのです。
どんな人間関係においてもそうですが、初めにどちらかが仲良くなろうとアプローチをしなければなりません。
理想をいえば、お互いに同時に仲良くなろうとしていくことです。
お互いに仲良くなろうと心がけ、態度に出していけば、すぐ仲良くなります。
小学校のころの嫌な先生は、存在感が強く、ずっと印象深く記憶に残っているものです。
その当時は大変嫌な思いをして、嫌な思い出しか残らないように思います。
ところが時間が経つにつれて、嫌な思い出も自然と懐かしく感じられ、印象深い思い出へと姿を変えます。
上司とうまく付き合っていくためには、手柄を上司にプレゼントしてしまうことです。
「えーそんなことしたら、自分の評価が得られなくなる」
そんな声が聞こえてきそうですね。
一般的に、上司は見えとプライドを持っています。
自分はできる人間だという意識があります。
この見えとプライドを、部下であるあなたが壊しては、関係も一緒に壊れます。
言葉より、行動です。
上司に「おや」と思わせるためには、まず行動で示すことです。
あなたが口だけで理想論を言うのではなく、具体的な行動をしているところを見て、初めて「頑張っているな」と注目してくれます。
社会に出たばかりの新人は、実際にやりたい仕事をやらせてもらえない現実を目の当たりにします。
音楽をしたいからと音楽業界に入った人も、音楽とは関係のない雑用ばかりをやらされるという現実に、驚きを隠せません。
音楽業界に限らず、映画を作りたいから映画関係の仕事に就く人。
仕事といってもデスクに向かって淡々とこなすだけが仕事ではありません。
時には、上司を楽しませることも大切な仕事の1つになります。
上司の前で、つんとするのではなく、上司を笑わせることも大切なことになるのです。
仕事をしていると、必ずしも一番効率のいい方法で仕事を進めていけるとは限りません。
時として、回り道になるような効率の悪い方法で仕事をさせられることもあります。
自分より年上の先輩である上司だからとはいえ、一番効率のいい方法を知っているとは限らないのです。
仕事はできるのに、礼儀やマナーのない人がいます。
仕事はできるのに、横柄な態度だったり、挨拶がなかったりするのです。
「せっかく仕事ができる人なのだから、もう少し礼儀があればいいのにな」と思います。
素直な人は、どの世界でも愛されます。
単純に混じり気のない澄みきった心が感じられ、安心することができるのです。
一緒に仕事をする場合にも、相手が年上や年下であろうと、素直になって接しているだけで、気がおけない仲になれます。
仕事をするとき、上司との関係は大切です。
自分に合わない人が上司になることもあります。
上司とそりが合わず、意見のすれ違いやコミュニケーション不足による単純なミスなどが、仕事に影響を及ぼすこともあります。
報告・連絡・相談をまめにすれば、上司との関係がよくなります。
小さくてささいな報告は、いちいち言うのが面倒です。
たしかに一つ一つの小さなことを報告していると、それだけでも相当な量になります。
上司との付き合い方で困る1つが、自慢話と武勇伝です。
上司はときどき、得意げに自慢話や武勇伝を語り始めます。
「俺が新人のころは、もっと大変だった」
ホウレンソウの中でも特に言いにくいホウレンソウは、トラブルに関することです。
ささいなトラブルや、ささいな失敗などは、上司に言いにくいものです。
叱られるのは目に見えているし、落ち込む自分も予想できてしまいます。
本番だけ本気で行う人を、上司は喜びません。
本番ではなく、練習のときでも本気になってぶつかっていく人を上司は快く思います。
一般的に言えば、本番のときに一番全力を出すべきだと思われがちです。
今後の人間関係のために、上司の性格はしっかり把握しておきましょう。
上司の性格がわかれば、どう対応すればいいのかがわかり、適した話題を選べるようになります。
上司の真似ができるくらいにまで、性格を正確につかんでおくのです。
どんな上司であろうと、あなたのためにならない上司はいません。
どんな上司でも、あなたが学び、吸収するべき点は必ず1つはあります。
そこに気づけるかどうかは、あなたの裁量しだいです。