スピードは、すべてにおいて重要な成功ポイントです。
スピードがあるか否かが、人生でうまくいくかどうかを分ける分岐点といっても過言ではありません。
コンピューターでも処理の早いパソコンのほうが、たくさんの仕事をこなせます。
「運がよくなりたいです。どうしたらいいですか」
運がよくなりたいとはいえ、相手によって事情はさまざまですから、アドバイスもさまざまです。
しかし、どんな人にも共通する運勢アップのポイントがあります。
ここだけの話ですが、あなたにこっそり教えます。
運が悪い人は、決まって「遅いこと」が特徴です。
なぜ遅いのかというと「遅いことがいいこと」だと勘違いしているからです。
「どっちにしようかな。迷うなあ」
こうした経験は、毎日のようにある、当たり前の出来事ですよね。
よくある経験だけに、迷うことに慣れてしまっている私たちです。
世間では「ゆっくり=安定」というイメージがあります。
丁寧さがあり、力強く、安定を連想させます。
しかし、頭で考えるだけの世界です。
「疲れやすいから、仕事がはかどらないんです」
「疲れやすいから、なかなか勉強が進まない」
こうした言葉にどきっとしたあなたに、朗報です。
あなたがレストランへ行ったときのことです。
メニューを選んでいる際に、こういうことを思ったことはありませんか。
「A料理も食べたい。でもB料理も食べたい」
「じゃんけんぽん! あいこでしょ!」
あなたもご存じのじゃんけんです。
勝敗は運任せと思われがちですが、実は、絶対に勝つ方法があります。
アスリート、ミュージシャン、作家、経営者など、一流と呼ばれる人には、共通して「質」があります。
高い質があるため、素晴らしい業績、功績、仕事ができます。
しかし、そんな質は、どう出来上がるのかというと「量」からです。
私たちが普段通っている道に、決断は不要です。
学校までの通学路に「どの道を通ろうかな」と考えませんね。
会社までの通勤に「スーツは何を着て、どの電車で、どの道で」とは考えません。
雨上がりの朝、あなたが道を歩いていると、目の前に水たまりがありました。
小さな水たまりなら、その場で飛び越えてしまうでしょう。
しかし、大きな水たまりにもなると、その場で飛び越えるわけにはいきません。
常識の範囲内で考えていると、スピードが出せません。
「当たり前」という先入観に縛られ、思いきった発想や行動ができなくなります。
しかし、本当は「常識」という壁は、あってないようなものです。
「仕事のスピード」と聞くと「処理速度」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
たとえば、素早く資料を作成したり、迅速に考えて判断したり、効率よく仕事を進めたりです。
たしかにてきぱき仕事を進めていく様子は、仕事のスピードが速いと言えるでしょう。
「自分は、もう若くないから」
若い人なら、体力も健康もありスピードは自由自在です。
しかし、年を取って老いのために、スピードを諦めてしまう人がいます。
人が行動するときに、何に一番時間がかかっているのかというと「決断するまでの時間」です。
私たちは、行動し始めると早いのですが、決断するまでにとても時間をかけてしまいます。
たとえば、海外旅行に行くときです。
決断は、少しでも早くすることです。
決断が早くなれば、自然と行動も早くなります。
「決断を早くすれば、間違いも起こりやすくなるよ」
先にスケジュールを思い切って、考えてしまうことです。
スケジュールがあると、それに向かって仕事や勉強を調整できるようになるだけでなく、やる気まで出てきます。
小学生の夏休みを思い出しましょう。
「この仕事、できる?」
上司から仕事の依頼があったとき、あなたはこう思います。
「できるかもしれないし、できないかもしれないし……」
スピードを持って行動していると、顔がだんだんしかめ面になります。
行動に気が向いて、顔まで気が向かなくなり、だんだん表情が硬くなります。
表情が硬くなると、周りから見てちょっと怖い雰囲気が出てしまいます。
私たちは小学生のとき、掛け算の九九を覚えます。
いちいち九九を計算して、答えをはじき出すのでは時間がかかります。
そこで計算して答えを出すのではなく、丸暗記してしまいます。
スピードは「1人」が一番です。
1人でなければ、実現できないといっても過言ではありません。
行動しやすくなり、決断しやすくなり、問題が解決しやすくなります。
私は、たくさんの文章を短期間で書いています。
1冊30項目を最短で2日、長くても1週間です。
「水口さんは書くのが速いのに、面白い内容が次々とよく書けますね」とよく言われます。
嘘のような本当の話を、1つ告白します。
あなたを笑わせようと思って書いているわけではないのですが、笑い話に聞こえることでしょう。
私は本を書き終えた直後、何を書いたか、あまり記憶がありません。
待ち合わせをすると、3通りのパターンにわかれます。
(1)約束の時間前に来る人
(2)約束の時間どおりに来る人
チャンスをつかめず、悔しい思いをすることがあります。
努力が報われるとは限りません。
つかもうと努力したにもかかわらず、不毛な結果で終わることがあります。
「待つ時間」というのは、公私ともにあります。
・電話の返事を待つ
・先生が教えてくれるまで待つ
速くしたいからとはいえ「焦る」のはいけません。
焦るのは、精神的に余裕がない証拠です。
焦って行動している姿は、たしかにスピード人間のように映ります。
スピード人間は、必ず「話しかけられる側」ではなく「話しかける側」になります。
「話しかけられる側」は、恥ずかしいから、人に話しかけません。
話しかけられるのをただじっと待っているばかりのため、人付き合いが受動的になり、なかなか進展しません。
スピードは、今しかできないことを今していると、自然とスピードが出てきます。
しかし、世の中には不思議な人がいるものです。
今しかできないとわかっていながら、後からしようとする人がいるのです。
私の母に、スピード人間に通ずる、ある習慣があるのでご紹介します。
お盆の時期、私が久々に実家へ帰ったときのことです。
お昼すぎに母の部屋に入ると、母がベッドで横になり、のんびりテレビを見ていました。