学問では、無駄な回り道をたくさんすることが大切です。
無駄な回り道に見えても、実はそれは近道になるのです。
逆に、近道が一番の回り道になります。
これは学問だけでなく、人生のあらゆることに通じます。
私は、日本の大学には行っていません。
代わりに留学をしました。
私には、留学が大きな学問になります。
浪人してからの留学ですから、一見、遠回りのような感じがします。
日本のほうが大学は簡単だし、お金も留学ほどかからないし、食べ物にも困ることがありません。
早く就職できて、早く人生が安定できそうな道は、日本コースです。
しかし、実際には、どちらの道でもいいのです。
本人のしっかりした志があれば、何でも正解になります。
早く就職することが目標なら、たしかに留学は回り道になります。
しかし、私は回り道をした留学経験で、人生の近道になっています。
回り道のほうが、経験量が増えるからです。
それに経験したことが、日本ではできない経験なだけになおさら貴重です。
留学という回り道が、近道になったのです。
学問をするときには、一番をあまり考えすぎないことです。
いろいろ無駄なようなことでも「学ぶ」と「問う」ができていれば、しっかり成長できています。
学校の勉強では、3歩前に進んで3歩後ろに下がれば、0になります。
元の位置に戻り、1歩も進んでいないことになります。
しかし、学問では、無駄にはなりません。
学問では、3歩進んで3歩下がったら、6歩の前進になるのです。
それは経験量ということです。
失敗でも「失敗という経験」ができれば、今後のための立派なデータになります。
成功も大切です。
しかし、失敗はさらに大切なのです。
学問には、1つもの無駄もありません。
行動すれば、行動した分経験ができます。
正直な世界です。
それが学問です。
回り道をすることが、近道になるのです。