私はにきびに悩んでいたころ、皮膚科の医者に診てもらったことがあります。
なかなかにきびが治らないので、わらにもすがる気持ちで診てもらいました。
肌の状態を見せて、自分の生活状況の話をすると、ある指導を受けました。
指導とはいえ、ごく当たり前のことです。
「睡眠不足はいけません。たっぷり睡眠を取って、規則正しい生活を送ってください」
感覚としては「ああ。やっぱりそうか」です。
うすうす気づいていたので、大きな驚きはありませんでした。
自分が思っていたことを、そのまま医者が繰り返したような感じです。
しかし、無駄とは思いませんでした。
私はアドバイスを聞けて「よかった」と思いました。
確信が得られたからです。
自分だけで「睡眠不足が原因ではないか」と思うのと、専門医から「睡眠不足です」と指摘されるのでは、心への響き方が違います。
占い師から「今、頑張らないと、いい未来につながらないよ」といわれる感覚と同じです。
当たり前のことですが、専門家に言われると、印象深く残ります。
もやもやした気持ちが、確信へと変わっただけでも、わざわざ病院まで足を運んだ意味がありました。
はっきり悪い部分がわかれば、改善しようとする気持ちも大きくなります。
特別なアドバイスをもらうために、医者に診てもらうのではありません。
「やっぱり大切なことなんだな」という当たり前を、再認識するために行くのです。
行動を励ましてくれたような気持ちになれます。