公開日:2010年7月22日
執筆者:水口貴博

早朝の散歩習慣のすすめ

  • 人類は、
    頭を使うことで、
    生存競争を勝ち抜いた。
早朝の散歩習慣のすすめ

人類は、頭を使うことで、生存競争を勝ち抜いた。

人間は元来、怠け者です。
楽になるためには、苦労を惜しみません。
人間の悪いところのように思えますが、実はいいところでもあります。

私たちは今、人類史上、最も「歩かない時代」に直面している。

人類は、賢い脳を発達させた結果、さまざまな道具を発明してきました。
最も進化の大きな発明はさまざまですが、その1つは「乗り物」です。
人類誕生のころ、移動といえば「歩くこと」が基本でした。

頭を使って進化した人類なら、運動不足の困難も、頭を使って乗り越えられるはずだ。

人類は便利な乗り物に囲まれ、歩く機会が減ってしまいました。
その結果、肥満・糖尿病・腰痛など、さまざまな問題を引き起こしてしまいました。
楽をしたがる人類にとって、もはや悪化の一途しかないのかと思います。

「歩き」と「乗り物」は、状況に応じて使い分ける。

私は今、会社まで「歩き」と「電車」の両方を、状況に応じて使い分けています。
歩くときもあれば、電車を使うときもあります。
普段は会社まで歩いて出社し、帰るときも歩いて帰宅します。

大変なのは最初だけ。
歩くにつれて、楽になる。

最初、散歩は大変です。
少し歩いただけで、筋肉痛になります。
私も社会人になり、自分がどんどん運動不足になりつつあるのがわかりました。

散歩は知らず知らずの間に、意外な部分を活性化させている。

散歩といえば、まず「体を動かす」という肉体面でのイメージがあると思います。
足のつま先から頭のてっぺんまで動かしますから、ダイエットにも効果的です。
体力維持、健康維持のためにもよい印象があるのではないでしょうか。

散歩は、たった100歩から始めると、うまくいく。

ある日のこと、私は喉が渇いたので、家の目の前にある自動販売機までコーヒーを買いに行きました。
自動販売機までは、大した距離ではありません。
部屋から出て、せいぜい100歩です。

早朝こそ、散歩の恩恵を最も享受しやすいタイミング。

散歩を始めるなら、どの時間帯にするのがいいのでしょうか。
もちろんこれに決まりがあるわけではありません。
人それぞれの生活スタイルに合わせるのがいいでしょう。

朝に散歩をすると、大変なことが1回減る。

散歩を始める前には、大変なことが必ず1つあります。
「重い腰を上げること」です。
「歩こう」と思いつつ、なかなか重い腰が上がらず「あと少し経ってから」と先に延ばします。

歩くときに大切なのは、歩数や歩幅より、背筋。

散歩をするとき、多くの人が気にするのが「歩数」や「歩幅」です。
できるだけ歩幅を広げて、たくさん歩けば、必然的に歩く距離が伸びて運動量が増えます。
健康にもいいと思われます。

わずかな寄り道が、疲れを吹き飛ばしてくれる。

散歩の習慣がつくと、同じ場所を歩くことになります。
最初のころは、辺りを見て風景など刺激的でしたが、しばらくすると同じ道ばかり歩くので、飽きてきます。
私も経験があるので、その気持ちはよくわかります。

散歩に、運動神経はいらない。

健康のためにスポーツを始めようとするなら、どのようなスポーツを考えますか。
メジャーなスポーツなら、野球・テニス・サッカーなどを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
これらを始める前には、多少なりともお金がかかります。

植物の専門書を持ち歩けば、単なる散歩が勉強へと変わる。

「へえ、なるほど」という感動は、勉強に夢中になる第一歩です。
平凡なことであろうと、雑学であろうと、そこに「へえ、なるほど」があれば、すっと頭に入り、忘れにくくなります。
この感動は、外で遊んでいると、簡単に体験できます。

植物の専門書を持って歩くと、自然と植物への感性が磨かれる。

不思議なことに、植物の専門書を持って歩くと、平凡だと思っていた散歩道が違って見えるようになります。
多くの植物があることに気づきます。
別に、植物がある日、急に増えたわけではありません。

ウォーキングは、免疫力を高める手軽な方法。

体の健康維持には、免疫力が必要です。
免疫力とは、体に侵入してきたウイルスなどを退治する力のことです。
空気中にはさまざまなウイルスが浮遊していますが、ウイルスへの抵抗力がなければ、人間はすぐ病に冒されます。

運動は、しなくても、しすぎてもいけない。

ウォーキングは、免疫力を高める手軽な方法です。
血行がよくなることで、ウイルスを退治する細胞が活性化されます。
外で運動をすることで、空気中を浮遊しているウイルスが適度にかつ自然に接触しやすくなり、免疫力が高くなります。

名医は、靴底を見る。
靴底だけは嘘をつかない。

以前、お世話になった医者に、突然「靴底を見せてください」と言われ、驚いたことがあります。
「普段どのような生活をしていますか」という医者からの問いに対して、私は自分なりに回答していました。
これまで診てもらった医者は、患者の話を少し聞いて、薬の処方をして終わりでした。

1日10,000歩歩くより、1週間続けるほうが、はるかに大変。

「1日10,000歩」と聞くと「すごいなあ」という印象を受けます。
1秒2歩の大股で歩くペースで単純計算すると、およそ83分。
なかなかの運動量と思います。

気分によって、散歩のペースが変わるのではない。
散歩のペースによって、気分が変わる。

普段から散歩をしていると、ふと、散歩のある特徴に気づいたことがあります。
散歩の歩くペースによって、気分が変化することです。
ゆっくり歩いているときには、リラックスした気分になれます。

規則正しいから散歩をするのではない。
散歩をするから規則正しくなる。

朝の散歩は、規則正しい生活を送っている人がするものだと思っている人がいます。
また、規則正しい生活を送っていないとできないと思っている人もいます。
しかし、これは違います。

散歩用シューズは、習慣になる前に買ってもいい。

あなたは、晴れの日と雨の日のどちらが好きですか。
おそらくほとんどの人は「晴れの日のほうが好き。雨の日は苦手」と答えることでしょう。
晴れの日のほうがすがすがしく気持ちいい一方、雨の日はじとじとして、傘を差す手間まで増えます。

散歩を続ける工夫は、難しそうで、簡単。

歩くことは、なかなか具体的な効果が見えにくいのが難点です。
いえ、効果がわかるといえばわかります。
しばらく歩いていると、気分が高揚したり気持ちが前向きになったりする実感はあるでしょう。

くよくよ悩む暇があるなら、とにかく歩け。

仕事や人間関係で悩むことがあります。
悩んだときには、とにかく歩くのが一番です。
じっとしていても、事態は好転しません。

目で本を読むより、耳で本を読むほうが、考えが膨らみやすい。

私は20代後半ごろから、読書といえば「目」ではなく「耳」ですることが多くなりました。
別に、目で本を読むのが嫌いではありません。
本当は椅子に座って本をゆっくり読みたいところですが、忙しい仕事をこなしながら、読書時間を見つけるのは、なかなか難しい。

友人と話ながら歩くと、あっという間に、長距離が歩くことができる。

ときどき、友人と携帯電話で話しながら歩くことがあります。
会社の帰りに電話がかかってきて、お互いに近況を話し合います。
「お疲れさま。今日の仕事はどうだった?」

近所は、あまりに身近すぎるから、発見を見落としやすい。

散歩中の発見と言えば、見知らぬ土地に足を踏み入れたときに経験できるイメージがあります。
遠くの土地に行けば、当然見たこともない場所ですから、数多くの発見があることでしょう。
しかし、発見は、大変身近な場所でもできます。

リラックスを求めるなら、晴れの日より、むしろ雨の日のほうがいい。

散歩を雨の日にしたことがありますか。
雨の日は、ほとんどの人が外を歩くのを控えることでしょう。
傘を差すのが面倒です。

落ち込んだときこそ、歩く。
悲しいときがあったときこそ、歩く。

散歩の習慣を持つ人は、しない人より、前向きで明るい性格です。
前向きで明るい性格だから、散歩をするのではありません。
散歩をするから、前向きで明るくなります。

歩くことで、骨が丈夫になる。

体内のカルシウムの99パーセントは、骨や歯に存在しています。
骨のほとんどは、カルシウムです。
人間の「柱」にあたる部分だけあり、大変固いのが特徴です。

「いつかやろう」と思っている人は、永遠にすることはない。

学生までは授業の中に体育があるので、定期的に運動する機会がありました。
半強制的に体を動かす機会があったので、太りにくい状態でした。
しかし、社会人になってからがらりと変わります。

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