人間は元来、怠け者です。
楽になるためには、苦労を惜しみません。
人間の悪いところのように思えますが、実はいいところでもあります。
人類は、賢い脳を発達させた結果、さまざまな道具を発明してきました。
最も進化の大きな発明はさまざまですが、その1つは「乗り物」です。
人類誕生のころ、移動といえば「歩くこと」が基本でした。
人類は便利な乗り物に囲まれ、歩く機会が減ってしまいました。
その結果、肥満・糖尿病・腰痛など、さまざまな問題を引き起こしてしまいました。
楽をしたがる人類にとって、もはや悪化の一途しかないのかと思います。
私は今、会社まで「歩き」と「電車」の両方を、状況に応じて使い分けています。
歩くときもあれば、電車を使うときもあります。
普段は会社まで歩いて出社し、帰るときも歩いて帰宅します。
最初、散歩は大変です。
少し歩いただけで、筋肉痛になります。
私も社会人になり、自分がどんどん運動不足になりつつあるのがわかりました。
散歩といえば、まず「体を動かす」という肉体面でのイメージがあると思います。
足のつま先から頭のてっぺんまで動かしますから、ダイエットにも効果的です。
体力維持、健康維持のためにもよい印象があるのではないでしょうか。
ある日のこと、私は喉が渇いたので、家の目の前にある自動販売機までコーヒーを買いに行きました。
自動販売機までは、大した距離ではありません。
部屋から出て、せいぜい100歩です。
散歩を始めるなら、どの時間帯にするのがいいのでしょうか。
もちろんこれに決まりがあるわけではありません。
人それぞれの生活スタイルに合わせるのがいいでしょう。
散歩を始める前には、大変なことが必ず1つあります。
「重い腰を上げること」です。
「歩こう」と思いつつ、なかなか重い腰が上がらず「あと少し経ってから」と先に延ばします。
散歩をするとき、多くの人が気にするのが「歩数」や「歩幅」です。
できるだけ歩幅を広げて、たくさん歩けば、必然的に歩く距離が伸びて運動量が増えます。
健康にもいいと思われます。
散歩の習慣がつくと、同じ場所を歩くことになります。
最初のころは、辺りを見て風景など刺激的でしたが、しばらくすると同じ道ばかり歩くので、飽きてきます。
私も経験があるので、その気持ちはよくわかります。
健康のためにスポーツを始めようとするなら、どのようなスポーツを考えますか。
メジャーなスポーツなら、野球・テニス・サッカーなどを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
これらを始める前には、多少なりともお金がかかります。
「へえ、なるほど」という感動は、勉強に夢中になる第一歩です。
平凡なことであろうと、雑学であろうと、そこに「へえ、なるほど」があれば、すっと頭に入り、忘れにくくなります。
この感動は、外で遊んでいると、簡単に体験できます。
不思議なことに、植物の専門書を持って歩くと、平凡だと思っていた散歩道が違って見えるようになります。
多くの植物があることに気づきます。
別に、植物がある日、急に増えたわけではありません。
体の健康維持には、免疫力が必要です。
免疫力とは、体に侵入してきたウイルスなどを退治する力のことです。
空気中にはさまざまなウイルスが浮遊していますが、ウイルスへの抵抗力がなければ、人間はすぐ病に冒されます。
ウォーキングは、免疫力を高める手軽な方法です。
血行がよくなることで、ウイルスを退治する細胞が活性化されます。
外で運動をすることで、空気中を浮遊しているウイルスが適度にかつ自然に接触しやすくなり、免疫力が高くなります。
以前、お世話になった医者に、突然「靴底を見せてください」と言われ、驚いたことがあります。
「普段どのような生活をしていますか」という医者からの問いに対して、私は自分なりに回答していました。
これまで診てもらった医者は、患者の話を少し聞いて、薬の処方をして終わりでした。
「1日10,000歩」と聞くと「すごいなあ」という印象を受けます。
1秒2歩の大股で歩くペースで単純計算すると、およそ83分。
なかなかの運動量と思います。
普段から散歩をしていると、ふと、散歩のある特徴に気づいたことがあります。
散歩の歩くペースによって、気分が変化することです。
ゆっくり歩いているときには、リラックスした気分になれます。
朝の散歩は、規則正しい生活を送っている人がするものだと思っている人がいます。
また、規則正しい生活を送っていないとできないと思っている人もいます。
しかし、これは違います。
あなたは、晴れの日と雨の日のどちらが好きですか。
おそらくほとんどの人は「晴れの日のほうが好き。雨の日は苦手」と答えることでしょう。
晴れの日のほうがすがすがしく気持ちいい一方、雨の日はじとじとして、傘を差す手間まで増えます。
歩くことは、なかなか具体的な効果が見えにくいのが難点です。
いえ、効果がわかるといえばわかります。
しばらく歩いていると、気分が高揚したり気持ちが前向きになったりする実感はあるでしょう。
仕事や人間関係で悩むことがあります。
悩んだときには、とにかく歩くのが一番です。
じっとしていても、事態は好転しません。
私は20代後半ごろから、読書といえば「目」ではなく「耳」ですることが多くなりました。
別に、目で本を読むのが嫌いではありません。
本当は椅子に座って本をゆっくり読みたいところですが、忙しい仕事をこなしながら、読書時間を見つけるのは、なかなか難しい。
ときどき、友人と携帯電話で話しながら歩くことがあります。
会社の帰りに電話がかかってきて、お互いに近況を話し合います。
「お疲れさま。今日の仕事はどうだった?」
散歩中の発見と言えば、見知らぬ土地に足を踏み入れたときに経験できるイメージがあります。
遠くの土地に行けば、当然見たこともない場所ですから、数多くの発見があることでしょう。
しかし、発見は、大変身近な場所でもできます。
散歩を雨の日にしたことがありますか。
雨の日は、ほとんどの人が外を歩くのを控えることでしょう。
傘を差すのが面倒です。
散歩の習慣を持つ人は、しない人より、前向きで明るい性格です。
前向きで明るい性格だから、散歩をするのではありません。
散歩をするから、前向きで明るくなります。
体内のカルシウムの99パーセントは、骨や歯に存在しています。
骨のほとんどは、カルシウムです。
人間の「柱」にあたる部分だけあり、大変固いのが特徴です。
学生までは授業の中に体育があるので、定期的に運動する機会がありました。
半強制的に体を動かす機会があったので、太りにくい状態でした。
しかし、社会人になってからがらりと変わります。