もし猫を飼うなら、完全に室内飼いにするのが基本です。
アメリカでは、獣医師の間では「猫を外に出してはいけない」というのが基本になっています。
「完全室内飼いにするのはかわいそうだ」という意見もあるでしょうし、猫としても自由に動きたいのが本来の気持ちでしょう。
もちろん人や車などが少ない田舎なら、野放しもあるかもしれません。
しかし、都会は住宅が密集し、車通りも多いのが特徴です。
猫を野放しにすると、よくないことがたくさんあります。
ほかの家の庭に侵入したり、お店の肉類を盗んだりするケースなどあるでしょう。
ほかの野良猫から、何かの病気を移されてしまうこともあります。
外は汚れているので、ノミやダニをもらって、家の中に撒き散らしてしまうこともあります。
車どおりの多い地域の場合は、当然車にひかれるリスクも高くなります。
道路で車にひかれるのは、犬より猫のほうが多いというデータがあります。
犬と散歩をする場合は、飼い主がついていますし、車が近づけばリードを引っ張って防げます。
しかし、猫の動きは不規則です。
猫は、普段のろのろ動く一方、驚いたときは急に走り始めます。
いきなり道路に飛び出して、車にひかれやすくなってしまいます。
逆に猫を引きそうになって車の運転手がハンドル操作を誤り、余計に事故を大きくさせてしまうケースもあります。
このように猫を野放しにしていると、猫にとって不幸になる場合が多いです。
猫が動物病院に運ばれてくるケースの大半は、完全に室内で飼っていれば防げたものだと言われます。
都会で飼うなら、基本的に完全に室内で飼うことです。
それは飼い主のためであり、猫のためなのです。