猫を飼っていると、つい「誤解」してしまいやすいことがあります。
猫の動きの特徴といえば、やはりいつもじっとしていることです。
「猫」というという名前の由来は、数多くの諸説があります。
その説の1つに「よく寝る子」→「寝子」→「猫」という説があります。
たしかに寝ている時間が長いのが特徴です。
ときどきのろのろ歩いては「にゃあ」と泣いて、また寝始めます。
またのろのろ歩いて「にゃあ」と泣いて、また寝始めるという繰り返しです。
これは毎日繰り返します。
いつもこうです。
まだ犬の場合なら、朝や夕方に散歩に行く習慣がありますが、猫には散歩の習慣もありません。
するとです。
飼い主は、こう思い始めます。
「いつもじっとしているから、そっとしてほしいのだろう」
猫が寝ていたりじっとしたりしますから、だんだんそういうふうに思うようになります。
その結果、飼い主はいつも猫をほったらかしにしがちになります。
たしかに猫としては、そっとしてもらいたいときもあるでしょう。
しかし、じっとしている本当の理由は、飼い主が相手にしてくれないからです。
本当は飼い主にかまってもらいたいと思っています。
体を動かしたり、じゃれたりして遊びたい。
けれど、飼い主からあまり相手にされないので、動く機会が少なくなる。
動くことが少ない猫の様子を見た飼い主は「そっとしてほしいのだろう」と思い、余計に相手にしなくなる。
この悪循環です。
そればかりではありません。
その結果どうなるのかというと、猫はストレスをためがちになり、運動不足で肥満になりやすくなります。
のろのろしている猫が太り気味になっている場合、飼い主と猫との間に、こうした悪循環が生じている場合があります。
あなたの家で飼っている猫はどうでしょうか。
必ずしもこの限りではありませんが、可能性としては高いはずです。
「猫はじっとしているのが好きなのだろう」と思うのはいいですが、思い込みすぎていないでしょうか。
試しに猫じゃらしを持ってきて、猫とじゃれてみましょう。
そうすると、飼い主との触れ合いにとても喜ぶはずです。
飼い主とじゃれたいし、触れ合いたいし、体を動かしたいのです。