いろいろな人がいる世の中でうまくやっていくには、世渡りの術を使いましょう。
世渡りの術の1つに「すべてを1人で抱え込まない」ということが挙げられます。
よく管理職にあるケースなのですが、すべてを1人で抱え込もうとする人がいます。
「仕事をみんなでやるのはわかっている。でも、部下に任せたらどんな結果になるかわかったもんじゃない。自分がやるしかない」
このように、1人ですべてを抱え込んでいる人です。
これでは大きなストレスが、1人に全部のしかかります。
これを心理学では「アトラス症候群」と言います。
ギリシャ神話で、地球をまるごと1人で背負ったアトラスから由来している言葉です。
アトラスは1人ですべてを抱え込み、後に大きなストレスに耐え切れずつぶされます。
すべてを1人で抱え込んでも、事態は好転しません。
ストレスに押しつぶされてしまう結末が見えています。
これは考えてみると当たり前のことなのですが、実行できていない人が本当に多いです。
いま一度、自分を振り返ってみましょう。
あなたは、すべてを1人で抱え込もうとしていませんか。
大きなことは、細かく分けて、みんなで「分業」すればいいのです。
上手に仕事をこなすには、自分はできることだけをやります。
できないことは思い切って他人に任せてしまうのです。
これが「分業」です。
1人にかかるストレスも少なくて済みますし、質のよい仕事が出来上がります。
みんなで協力することは、よい結果を生み出すために大切なことなのです。