子どもの行動が消極的なら、行動を封印するような言葉を無意識に使っていることがあります。
「ダメ」
「やめなさい」
「してはいけない」
どれも行動をやめさせる言葉です。
「しつけ」を施す際には、もちろん必要です。
人を傷つけたり迷惑をかけたりするようなことは「してはいけません」と断固として伝える必要があります。
事実、やってはいけないことは厳しく伝えるのも親の務めです。
しかし、です。
いつもこうした言葉ばかりを浴びていると、自然と体がこわばります。
いくらしつけ上で大切とはいえ、あまりに「ダメ」という否定語ばかりなら困ります。
使いすぎてしまうと、子どもは何をやっていいのかわからなくなるからです。
「あれもダメ。これもしてはいけない」と何でもかんでも制限してしまうと、金縛りのように動けなくなります。
行動を抑えられ、消極的になってしまいます。
では、どうすればいいのでしょうか。
否定する言葉の表現を、ほんの少し変えてみましょう。
代替案を提示する言い方です。
たとえば「Aをしてはいけない」という言い方を「AではなくBのようにすればいいよ」と言えばいい。
この言い方なら、Aという行動を制限する代わりに、Bという行動を別に作っています。
きちんと逃げ道がありますね。
きちんと代替案を提示しているので、子どもにしつけながら、行動が制限されることはありません。
「AよりBのほうが楽しいよ」
「Aはよくないよ。Bのやり方にしましょう」
「Aはかっこ悪いよ。Bのほうがかっこいいよ」
いろいろ言い方を工夫できることでしょう。
それぞれの家庭やお子さんに応じて工夫してみましょう。