「ご飯前にお菓子を食べてはいけません!」
幼いころ、食事前にお菓子を食べようとしたとき、よく言われた言葉です。
強く叱られたことを覚えています。
お菓子を食事前に食べると腹が膨らみ、肝心の食事が食べられなくなってしまうからです。
「満腹になれば、それでいいではないか。食事の代わりになるだろう」
子どもの多くは甘いものが大好き。
まだ考えの浅かった私は、とんでもないことを考えていました。
なぜお菓子を食事の代わりにしてはいけないか。
その理由は、次の3つがあります。
これらに加え、もう1つ肝心な理由が含まれています。
「集中力に悪影響が出やすい」です。
食事とお菓子では、決定的な違いがあります。
お菓子は満腹感を得られやすいメリットがある反面、空腹にもなりやすいデメリットもあります。
お菓子には、吸収の速い糖分が大量に含まれているため、急激に血糖値が上昇します。
素早く吸収して急激に上がった血糖値は、早く元の血糖値に戻そうと、インスリンの大量分泌を促します。
しばらく経てば急激に低下しますが、このとき体がだるくなったり、空腹を感じるまでの時間が短くなったりします。
瞬間的な集中力を発揮しやすい長所がある一方、集中力が切れやすくなる短所があります。
これが、よい効果をもたらす場面もあります。
代表的なのは、試験のときです。
試験が始まる直前、一口のチョコレートは有効です。
試験時間も短いですから、集中力も持続できることでしょう。
大事な場面で頭の力を発揮したい場合、チョコレートは効果を発揮します。
一方、学校や自宅で勉強するときなど、長時間集中する場面では注意が必要です。
集中力を長く保つ必要がある場面では、腹持ちのいい食事のほうがいい。
腹持ちがよくなれば、集中も継続しやすくなり、学習によい影響を及ぼします。
「食事前のお菓子には注意。当たり前に3食の食事を取る」
昔から言われている言葉には、深い意味があります。