人の存在感で重要なのは、生きた長さより、生きた濃さです。
お金も友人も希望もなく、ただ長く生きていても、むなしいだけです。
しかし、お金も友人も希望もあれば、短い一生でも、有意義であるはずです。
長く生きることが、必ずしも幸せにつながるとは限りません。
大切なことは「人生をどれだけ濃く生きるか」です。
濃くするために短い人生の人もいれば、長い時間をかけて濃くする人もいます。
不慮の事故や重い病気により、やむなく短命の人もいます。
どちらがいいわけではなく、人によりますし、仕事の内容、あるいは運命にもよります。
幸せは、生きた長さより、生きた濃さで決まります。
芥川龍之介、太宰治、ベートーベン、モーツァルトなどは短命ですが、後世に多大な影響を与えました。
松下幸之助や昭和天皇は長命ですが、同じく後世に大きな影響を与えました。
長く生きることも大切です。
しかし、それ以上に、一生懸命に日々を濃く生きることのほうが大切です。
今、あなたができる最大・最高の仕事ができれば、それで素晴らしい人生だったと言えるでしょう。
中国、孔子の言葉の1つに、次のような言葉があります。
「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり(あしたに、みちをきかば、ゆうべにしすともかなり)」
自分の天命を知り、自分ができる最大・最高の仕事ができれば、夕方に死んでもいいという意味です。
人生で大切なのは、生きた長さより、生きた質です。
天命を知り、自分の役割を完全に果たし、濃い人生を送ることです。