自信をつけるには、力を入れるのではありません。
むしろ逆です。
力を抜くことです。
私が高校時代、体操部だったころに、体操が上手な人がいました。
同じ同級生なのですが、私のような初心者とは違い、幼少のころからずっと体操をしていたと言います。
後から知ったことなのですが、実は彼のお父さんは、オリンピックの金メダリストだったのです。
やけにうまいなと思うのも、納得です。
彼にうまくなる秘策を教えてもらうと、こんな答えが返ってきました。
「力を抜く」
体操選手と言えば、体格のいい人を想像します。
実際、彼もいい体格をしていました。
なのに、力を抜くと言う彼の言葉は、矛盾しているように思えました。
それが彼の演技を見ているとわかってきました。
いつも彼の演技は、水が流れるような動きをしているのです。
もちろん力を入れていないわけではなく、遠心力で得た反動を遊んでいるかのように、動かしていくのが、うまいのです。
私はそのときに気づいたのです。
うまくなるとは、力むことではなく、むしろどれだけ力を抜くことができるかということだったのです。
力を抜くことに成功したときには、水のような自然な動きになっています。