留学生には、外国に住み始めて何年か経つと面白い現象が起こります。
「自信」がつくのです。
よく聞かれることなのですが、私は滑らかな英語なんて話せません。
英語は大の苦手です。
しかし、住み始めて何年か経つと、あれほど英語でのやりとりにびくびくしていた自分が、嘘のように落ち着いてきます。
理由は簡単です。
「何とかなる」ということがわかってきたからです。
実はアメリカで生活するために、英語が必要かというと、そういうわけでもないのです。
身ぶり手ぶりなど英語を話せなくても、何とか生活ができます。
もちろん英語が話せないと、トラブルだらけになるでしょう。
私もトラブルだらけでした。
毎日、あんなトラブル、こんなトラブルと、何かの問題が襲いかかってきました。
それでも私は生きている。
それを一言で言い表すと「何とかなる」になるのです。
私と同じ留学生でも、英語を話せない人がアメリカに4年も5年も住んでいます。
それでも本人は、平然としています。
「何とかなるさ」ということで、自信がついているのです。
留学生がほかの人より、堂々としているのは英語が話せるからではありません。
「トラブルが起こっても死ぬことはない。何とかなる」と知っているからです。
私の留学中でも、留学生同士の会話でよく「何とかなるでしょう」という言葉をよく耳にしました。
これが私の口癖にもなってしまいました。