「生まれつき怖い顔をしているため損をしています。どうすればいいですか」
以前、こんな悩みを受けたことがあります。
人の顔はそれぞれですが、生まれつき怖い顔をしている人も少なくありません。
私はそのとき「笑顔になればいいですよ」とアドバイスしました。
その人が損をしているのは、怖い顔をしているからではありません。
笑顔がないことが、本当の問題でした。
笑顔がないため、もともとの怖い顔が余計に怖い顔になり、人から避けられていた状態です。
もともとの怖い顔がどんなに怖くても、笑っているといい人に見えます。
鬼が怖いのは、笑っていないから怖いのです。
笑っている鬼は、不思議と、優しい鬼に見えます。
怖い顔そのものが問題ではありません。
笑顔のない表情に問題があるのです。
笑顔になって笑っていれば、もともとの顔がどんなに怖くても問題ありません。
笑っている鬼がいい鬼に見えてしまうように、怖い顔の人もいい人に見えてきます。
しかし、またこれは生まれつき顔形が整っている人にも当てはまる問題です。
顔形が美しくても、人間関係に悩んでいる人がいますが、たいてい笑顔が少ないからです。
私は、それを「能面」と呼んでいます。
能面は傷1つない大変整った美しい顔をしていますが、無表情であるため、怖い顔に見えます。
何を考えているのかわからないから、近づきにくい雰囲気が出ています。
顔が問題ではありません。
笑顔になっているかどうかが、一番の問題なのです。
この世に、笑顔ほど美しい表情はありません。
怖い顔だから損をして、美しい顔だから得をするわけではありません。
無表情だから損をする、笑顔だから得をするのです。
笑顔になれば、もともとの顔は関係ないのです。