新人時代である入社3年間に貯金をする余裕はありません。
初めて社会に出て、初めて仕事をする時期です。
たくさん学ぶことがあり、学ばなければならないことが山ほどある時期です。
時間に余裕もなければ、お金に余裕もありません。
勉強するために時間も必要です。
もちろんお金も必要です。
「将来のために貯金をしたい」という気持ちはわかりますが、入社して最初の3年間くらいは忘れたほうがいい。
心配する気持ちがあるなら「貯金」より「自己投資」のほうが賢明です。
本当に将来のことを考えるなら、自分磨きのために自己投資をするはずです。
仕事に必要な知識を学ぶために本を読んだり、社会セミナーがあれば積極的に出席したりします。
経済感覚を養うために新聞を毎日読む。
さらには人としても魅力を高めるために、映画を見たり、習い事をしたり、英会話を習ったり、旅行をしたりなどです。
しなければいけないことは、まさに山積みです。
そうした蓄積こそ、お金を貯める以上に確実な安定をもたらします。
最初のスタートダッシュは、社会生活の中で最も重要な時期です。
それが入社してから3年間です。
自分を磨くためには、多少なりともお金は必要です。
若い時期は給料も少ない。
しかし、学ぶことはたくさんあり、勉強する時間もお金も惜しいくらいです。
そんな時期に貯金をしている人は、実のところ「何も勉強していない人」ではないでしょうか。
偉人や有名人の若いころの話では「昔は貧乏だった」という言葉が、必ず決まり文句になっています。
お金を稼ぐような実力を身につけられたのも、貧乏を覚悟で自己投資を積み上げた結果です。
自分磨きにお金を投資していたから、当時はまだ貧乏だったわけです。
「貯金をして有名になれました」という話もあり得ません。
貯金をしていては、技術も知識も知恵も、何も身につかないからです。
貯金を積み上げた結果、実力がつくことはありません。
若いころに貯金をしていては、余裕を作るどころか、むしろ余裕をなくしてしまいます。
せめて入社してから3年間くらいは、貯金のことは忘れ、一心不乱に勉強することです。
入社したばかりの時期に、守りに入るような節約は、逆に自分の首を絞めてしまいかねません。
貯金を心がけていると、何もしないことを心がけることになります。
「貯金=何もしない」です。
最も成長の盛んな入社3年間に、それだけは避けてほしい。
入社3年間に勉強しなくて、いつ勉強するのでしょうか。
自分のお金でたくさん勉強をして、自分を磨くことが大切なのです。