元気づけるときに、皆さんは気づかれていない禁句があります。
「わかる」という言葉です。
相手が一生懸命に悩みを打ち明けてくれている最中に「わかる、わかる」と同情するのです。
話をしている人は、心のどこかでむっとしています。
もちろん同情しようとする優しい気持ちはありがたいのですが、わかるわけがないのです。
相手の心の中まではわかりません。
話を聞いて客観的にわかったつもりでも「客観的な」状態です。
大切なことは、本人が「主観的に」わかることです。
当人以外の人が、わかりきった感じで「すごくわかるよ」と言うのはおかしいのです。
相手は、もうそれ以上、話をしてくれなくなります。
自分の頭を整理して話していくうちに、悩みは解決します。
相手に話をしてもらうのです。
話をすることで頭が整理され、主観的に理解できていくのです。
私も、悩みはあります。
悩みを話すと、すぐ「それ、わかる」と同情しようとする人がいます。
もうそれ以上、話をしたくなくなります。
「わかる」と言われては「ああそうですか。わかるなら、もう話す必要もないですね」と白けてしまい話す気がなくなるのです。
そのうえ「わかる」と言う人は、話を折るだけでなく、続けて自分の話をし始めてしまいます。
「わかる、わかる。私もね、以前にこんなことがあってね……」
このように、話を折って自分の話を持ち出してしまうのです。
こういうことをされると、いらいらも最高潮です。
まず、聞くことを徹底しましょう。
心のごみを吐き出してもらうのです。