人に相談するとき、どんな声をかけるかです。
よく聞かれるのは「ちょっとご相談があるのですが」という言い方です。
小さな相談や簡単な相談のときであれば、ぴったりのフレーズです。
気楽なフレーズなので言いやすく、相手も相談に乗りやすくなります。
「ちょっとご相談があるのですが」と言えば、相手は「いいよ」とすぐ耳を傾けてくれるでしょう。
もちろんちょっとした相談のときならいいのですが、真面目な相談をするときには、少々物足りないフレーズです。
真面目な相談にもかかわらず、いつもの癖で「ちょっとご相談があるのですが」という言い方をする人がいます。
軽い言い方で相談すると、軽い悩み事だと解釈されます。
こちらは真剣でも、相手はあまり真剣に聞いてくれないかもしれません。
温度差が生まれたり、話がうまく噛み合わなかったりする可能性があるのです。
きちんと相談を持ちかけたいときは、相応のフレーズを使いましょう。
大きな相談事をするときは、声をかけるフレーズにも一工夫したい。
おすすめは「折り入ってご相談があるのですが」です。
真面目な態度で相談をしようとしていることが伝わります。
「真面目な話です。特別な相談です」といったニュアンスを伝えられます。
相手は「大事な相談事なんだな。こちらも真剣に耳を傾けないといけないね」と察して、心の準備ができます。
きちんとこちらに体を向けてくれ、相談を受ける姿勢になってくれるでしょう。
そして、しっかり話を聞いてくれ、しっかりアドバイスもしてくれるはずです。
相手に敬意を払った一言でもあります。
誰にでも言えるセリフではなく、信頼できる人にしか言えないセリフです。
「折り入ってご相談があるのですが」と言われると、相手は自分が信頼されていると実感して、嬉しくなります。
真面目な相談のときは、相応のフレーズで相談の声をかけると、スムーズです。
声をかけるフレーズで、相談の雰囲気や返ってくるアドバイスも変わってきます。
これは専門家を頼るときも同じです。
「ちょっとご相談があるのですが」より「折り入ってご相談があるのですが」と声をかけたほうが、真剣に耳を傾けてくれます。
きちんと相手に相談に乗ってもらいたいなら、きちんとした言葉で相談しましょう。