同僚がたくさんの荷物を運んでいて苦労している様子でした。
1人で運ぶのは大変そうなので、荷物運びを手伝うと「すみません」と言われました。
前を歩いている人がハンカチを落としました。
ハンカチを拾って声をかけると「すみません」と言われました。
友人がパソコンの設定に困っているとのことで、手伝いました。
設定が完了すると「すみません」と言われました。
頭を下げながら「すみません。すみません」と何度も言う人もいます。
本人は「気にかけてもらって申し訳ない」「手間をかけてしまい申し訳ない」の意味で使っているのでしょう。
謙虚の意味で使っているのはわかりますが、すっきりしない印象を受けるのではないでしょうか。
「すみません」は謝罪のときに使うフレーズです。
おわびのニュアンスの強い。
謝る場面であれば「すみません」と言うのも自然ですが、お礼を伝える場面で使っている人が少なくありません。
お礼を伝える場面で「すみません」と謝ると、感謝がうまく伝わりません。
感謝より謝罪の気持ちが伝わってしまいます。
場違いな一言のため、すっきりした空気が広がります。
相手は「どうして謝るのだろう?」と首をかしげるでしょう。
相手に気を遣わせたり雰囲気が堅苦しくなったりします。
悪い言葉ではありませんが、改善したいポイントの1つです。
「すみません」が口癖になっている人は要注意です。
いつの間にか日常に謝罪の言葉があふれかえっている可能性があります。
お礼を伝える場面では、謝罪の言葉より感謝の言葉が適切です。
お礼の言葉を述べるから、きちんと感謝の念が伝わります。
言葉の響きが良いので、気持ちのいい余韻が残ります。
相手も「喜んでもらえて良かった!」と満足できます。
あなたが最近「すみません」と口にしたのはいつでしょうか。
自分の言動を振り返ってみると「ありがとうございます」のほうが適切というケースが少なくありません。
「すみません」と言いそうになったら、一呼吸置いて「ありがとうございます」と言い換えられないかチェックしてみてください。
感謝の気持ちは、感謝の言葉で伝えたい。
気持ちの良い余韻を残すと、幸運の風が吹くのです。