あるとき人から注意を受けることがあります。
「満席で申し込めません」
「前から入らないでください」
「ふたをあけないでください」
意味はわかります。
意味はわかりますが、どことなくすっきりしない印象にお気づきでしょうか。
なぜ感じが悪いのか。
それは「否定」だからです。
人は否定の言葉を聞いたとき、感じの悪い印象を受けます。
否定の言葉には、とげとげしさがあります。
突き放された感じがあり、ストレスを感じます。
言っていることは正しくて、意味も内容も理解できても、少し元気を奪われます。
否定の言い方がとげとげしいと、反発が生まれ、気分を害することもあるでしょう。
悪気はなくても、ネガティブな印象を与えることが少なくありません。
感じのいい人になりたいなら、なるべく否定の言葉を使わないよう心がけるのが得策です。
どうすれば、感じのいい言葉遣いができるのか。
そのポイントの1つが「肯定」です。
できるだけ肯定の言葉を使うようにしていきましょう。
「否定の言葉を肯定に言い換えるなんて無理だ」と思うかもしれませんが、誤解です。
言い方を工夫すれば、否定の言葉のほとんどは肯定に言い換えられます。
たとえば「○○ができない」ではなく「○○ならできる」という言い方にします。
「○○はしないでください」ではなく「○○でお願いします」という言い方にします。
肯定の言葉には、明るくて前向きで爽やかな雰囲気があります。
ポジティブな印象があるため、自然と感じが良くなるのです。
「満席で申し込めません」は「別の日であれば申し込めます」と、肯定に言い換えます。
「前から入らないでください」は「後ろからお入りください」と、肯定に言い換えます。
「ふたをあけないでください」は「ふたは閉じたままでお願いします」と、肯定に言い換えます。
ほとんど意味は同じであっても、受ける印象が変わります。
否定より肯定の言葉のほうが、好印象で感じがいい。
肯定の言葉を聞くと、スムーズな印象があって受け止めやすくなります。
元気がもらえたりテンションが上がったりします。
言葉遣いのちょっとした工夫ですが、あなたの印象を大きく左右するポイントです。
否定で言うしかない場面もありますが、状況が許すなら、なるべく肯定に言い換えるよう心がけましょう。
肯定の言葉を使うようになると、感じが良くなります。
肯定の言葉を使えば使うほど、感じのいい人になれるのです。