ときどき水分を取らずに頑張ったことを誇らしげに語る人がいます。
「水を取らないで頑張った!」
「喉の渇きに負けなかった!」
「喉が渇いていたけど、最後までやりきった!」
水を取らないで頑張った自分を誇らしく思いたいのかもしれません。
一昔前の学校教育では、スポーツの際、水分を取らないで頑張ることが称賛されていました。
「喉の渇きに耐えること=メンタル・精神が鍛えられる」という根性論がもてはやされた時代がありました。
部活や体育の授業中、先生から水を飲むなと教えられていた人もいるかもしれません。
しかし、今は違います。
水がないと人は生きていけません。
我慢してよい欲求と、そうでない欲求があります。
水分補給を我慢するのは言語道断です。
喉の渇きは、我慢してはいけない欲求です。
人の体の60パーセント以上は、水でできています。
水分を失うにつれて脱水症状を引き起こすリスクが上昇します。
喉の渇きに耐えたことをアピールすることほど、危険なことはありません。
あらゆる栄養素も、水があってこそ正常に機能します。
水分を取らずに頑張ることを美化してはいけません。
偉いことでも素晴らしいことでもありません。
むしろ健康に関わる危険な行為です。
特に炎天下の中、水分を取らないでスポーツするのは脱水症状のリスクが急上昇して非常に危険です。
たくさん汗をかく状況では、遠慮することなく、積極的な水分補給を行ってください。
水分補給は、喉の渇きを感じてからではなく、感じる前に行うのが適切です。
現在の学校教育では、昔の指針を改め、無理をせず水分補給をすることが推奨されています。
これはスポーツに限らず、仕事でも同様です。
屋外での仕事や体をたくさん動かす仕事では、大量の汗をかいて水分が失われます。
水分を取らないで頑張ることがあるなら、今すぐ考え方を改めてください。
水分を取らないで頑張るより、きちんと水分を取りながら頑張ることが素晴らしいのです。