引っ込み思案になる原因は何でしょうか。
もちろん生まれつきの性格による影響もありますが、実際は遺伝要因より環境要因が大半です。
また原因の発端は、幼少期にあるケースが多く見られます。
引っ込み思案になる原因は、次の6つが一般的です。
引っ込み思案で悩んでいる人は、自分がどれに当てはまるのか、振り返ってみてください。
幼少期、愛情不足で育った子どもは、引っ込み思案になる傾向があります。
愛情不足で育った子どもは「自分を認める」という経験が不足します。
自分の存在価値を感じる経験が少ないと、自己肯定感が低下して「自分は価値のない人間」と悪く考えるようになります。
自分に自信が持てず、結果として引っ込み思案になることが少なくありません。
引っ込み思案の人は、幼少期に否定されて育った事情が目立ちます。
親に褒められることは少ない一方、叱られたことは多いと、だんだん自分に自信がなくなります。
「あなたはダメな子だね」
「あなたにできるわけがない」
「本当に頭の悪い子だね」
否定されながら育つと、自分の存在価値を見いだせず、自分に自信がなくなってきます。
「そうか、自分はダメな人間なんだ」というネガティブな思い込みが生まれ、積極的に行動する意欲が低下します。
「行動してもうまくいかないに決まっているから、じっとしておこう」
いつの間にか消極的な考えが定着してしまい、自分で道を切り開く努力もしなくなります。
人前で大恥をかいた経験が、引っ込み思案に発展するケースもあります。
小さな恥なら悪影響はほとんどありませんが、心の傷になるほどの大きな恥をかくと、忘れようにも忘れられません。
恥をかくことで、自分を過小評価したり、やる気を失ったり、モチベーションが下がったりします。
いっそう他人の視線を気にするようになることも少なくありません。
恥をかいた経験が足かせとなった結果、積極的な行動を妨げることがあります。
暴力や嫌がらせを受けると、防御本能が働き、積極的な行動を慎むようになります。
他人を信用できなくなり、壁を作りたくなります。
いじめられた経験が心の傷になり、対人関係に悪影響を及ぼし、自分の殻にこもってしまうことがあります。
遺伝による影響もゼロではありません。
たとえば、もともと内気な性格の場合、積極的に話しかけたり動いたりすることが少ない傾向があります。
また、もともと気弱な性格の場合、物事を成し遂げようとする気持ちや、自分で決断を下す判断力に欠けることが目立ちます。
容姿や持病による劣等感が影響していることもあります。
生まれつき容姿に恵まれていないと「見られたくない」という心理が働きやすくなり、劣等感に変わることがあります。
また、重い持病に苦しんでいると、不便や制限が増え、自分に自信がなくなることがあります。