アイデアを考えるとき、すべて自分で考えるのは注意しましょう。
「アイデアなのだから、自分で考えなければ意味がない」
「自分がアイデアを出して、形になるまできちんと仕上げる」
もちろんアイデアを出す段階なら、自分で考えることが必要でしょう。
アイデアを発想する段階なら、しっかり脳に汗をかき、自分で考えるのが基本です。
知恵を絞って、知識や経験を総動員すれば、何らかのアイデアが浮かぶでしょう。
自分が考えてアイデアを出してこそ「自分のアイデア」と言えるでしょう。
特に責任感が強い人なら、アイデアの発想から仕上げまで、すべて1人でこなそうとするでしょう。
「最後まですべて自分で考え、アイデアを完成させたい」という責任感は素晴らしい。
責任感を持ってアイデアを考える姿勢は立派です。
しかし、アイデアのすべてを自分だけで仕上げようとするのは要注意です。
自分が考えたところで、しょせん自分だけの世界です。
1人だけでアイデアを発展させようとすると、自分の知識・経験の範囲でしか考えることができなくなります。
自分の世界にとらわれると、視野が限られてしまい、狭い範囲でしか見ることができなくなります。
いつの間にか先入観にとらわれ、偏った見方になっていることもあります。
自分で考える姿勢は立派ですが、限界があることも理解しておかなければいけません。
そこで必要としたいのが「人の意見」です。
すべて自分で考えるのではなく、行き詰まりや限界を感じたら、素直に人を頼ってみましょう。
相談に乗ってもらうような形で話しかけ、自分のアイデアについて意見をもらえばいいのです。
「こんなアイデアがあるんだけど、どう思う?」
「もっとアイデアを大きくするには、どうすればいいと思う?」
人に意見を聞いてみると、何か意見がもらえ、思わぬ発想が得られることがあります。
相談相手は誰でもかまいません。
たとえば、同僚や部下、上司や先輩です。
職場の人たちなら相談を持ちかけやすいでしょう。
意外な視点から意見をくれて、アイデアの深掘りに役立つことがあります。
もちろん専門知識を持っていない人でもかまいません。
たとえば、家族・友人・知り合いなどです。
むしろ専門知識を持っていないからこそ、一般目線の意見を知ることができます。
他人の意見は、新鮮な視点を与えてくれます。
「なるほど。そういう考え方があったのか!」
ぱっと視界が開け、行き詰まっていたアイデアが再び動き始めるでしょう。
自分の頭で発想するのは大切ですが、それですべてを完結させないことです。
アイデアに行き詰まりや限界を感じたら、素直に人を頼ってみるのが得策です。
自分の知識や経験に執着せず、広く人の意見を取り入れてこそ、より素晴らしいアイデアに完成させていけます。