「なかなかアイデアが浮かばない」
そんなときは、アイデア発想に「制約」を作ってください。
「制約を作ると、不便になる」
「わざわざ制限を作るのは不自然」
「制約を作ったら、余計にアイデアが出なくなる」
そう思うかもしれませんが、逆です。
制約がないと、何でも考えていい状態になります。
もちろん何でも自由に考えていいのはメリットですが、一方でデメリットでもあります。
自由すぎるのも考えものです。
何をどこから考えていいのかわかりません。
「夕食は何が食べたい?」と聞いたとき「何でもいい」と答えられると、決めにくくなるのと同じです。
考える範囲が広すぎると、何を目安にしていいかわからず、途方に暮れます。
「何でも自由」という状態では、かえってアイデアが出なくなるのです。
そこで利用したいのが「制約」です。
なかなかアイデアが浮かばないなら、制約を作ってみましょう。
アイデアを考える範囲がぎゅっと絞られ、考えやすくなります。
たとえば、友人の誕生日にサプライズを考えるとします。
サプライズにもさまざまな種類があって、自由すぎると、かえって考えにくくなります。
そこで「3分でできること」という制約を作ります。
3分でできることなら、サプライズの種類が限られます。
適度な制約によって、選択肢が一気に減って、アイデアを考えやすくなるでしょう。
子どもが喜ぶプレゼントを考える場面があるとします。
子どもが喜ぶプレゼントもさまざまですが、金額に「3000円以内」という制約を作ります。
制約を作れば、対象範囲が絞られ、アイデアを考えやすくなります。
3000円を超えそうでも、知恵と工夫次第で、さまざまなアイデアが浮かぶようになります。
大切なことは「自分で制約を作る」ということです。
誰かに与えられるのを待つのではありません。
もし制約がないなら、自分で制約を考えましょう。
制約が多すぎたり厳しすぎたりすると逆効果ですが、適度な制約は必ず役立ちます。
制約は必須ではありませんが「何でもいい」という状態で困ったなら、利用する価値があるでしょう。
制約の範囲に迷ったときは、まず「3」という数字から始めてみてはいかがでしょうか。
「3」という数字は、少なすぎず多すぎず、ほどよい数字です。
たとえば、「3分」「3本」「3回」「3時間」「3,000円」などです。
もちろん「3」はあくまで目安であり、状況に応じて変えてみましょう。
「3」を軸にすると制約を設定しやすくなるでしょう。
制約を「邪魔」と感じる人もいるかもしれませんが、誤解です。
制約を作ると、アイデアに深みが出ます。
制約は、アイデア発想の起爆剤なのです。