「大変なことになった。最悪だ!」
「もう無理。不可能。最悪だ!」
「本当に最悪で死にそう」
ときどき「最悪」と騒いでいる人を見かけます。
悪いことばかりが続いて、踏んだり蹴ったりなのでしょう。
不幸なトラブルが続いて、困り果てた状態になったのでしょう。
希望や可能性がすべて失われたら「最悪」と嘆くのも仕方ないように思えます。
最悪なら、諦めてギブアップしかないように思うかもしれません。
しかし、ここに誤解があります。
「最悪」と騒いでいるなら、まだ最悪ではありません。
本当の最悪に直面したとき、私たちは無口になります。
話す気力すらありません。
あらゆる希望を奪われ、すべての可能性が閉ざされると、目の前が真っ暗になります。
周りは明るくても、頭の中は闇になります。
完全な絶望に直面すると、私たちは体から魂が抜けたかのような状態になります。
本当の最悪なら、無言のまま、ぼうぜんと立ち尽くすだけになるのです。
「最悪」と騒いでいるなら、まだ最悪ではないと言えます。
少なくとも「最悪」と騒ぐだけの体力と時間があります。
むしろ元気です。
テンションも高めです。
最悪と言っている割に、それほど困った顔をしていないでしょう。
最悪ではないにもかかわらず、最悪と思い込むと、本当に希望が失われます。
せっかく取り返せるチャンスがあっても、つかめなくなるでしょう。
自分が最悪だと勘違いしていることに気づくことです。
ちょっとした口癖で「最悪」と言っているだけです。
自分から希望を捨てないことです。
小さなことですぐ「最悪」と嘆いていると、諦めやすい性格になります。
「最悪」と騒ぐ元気があるなら「まだまだこれから!」と言ったほうが未来的です。
「最悪」と騒いでいるうちは、好転できる可能性は十分あるのです。