相手を引き止める際、何度も同じことを聞かないように注意してください。
たとえば「私のどこが悪いの?」と質問をして、相手が答える。
しばらく話し合って、再び「私のどこが悪いの?」と同じ質問をする。
「そんなことをするわけがない」と思いますが、余裕のない場面ではありがちです。
差し迫った状況では考えの整理が追いつかず、何度も同じ質問をしてしまいます。
もしくは、不安な気持ちを落ち着かせるため、すでに聞いた内容だとわかっていても、つい聞いてしまうこともあります。
引き止めるときは、どんどん話を発展させていかなければいけません。
にもかかわらず、何度も同じ話を繰り返していると、ただでさえ失望している相手をさらに失望させます。
説得で大切なのは、話を発展させていくことです。
質問をして得られた回答をもとに、また次の質問をして、本質に迫っていきます。
たとえば「私のどこが悪いのか」と聞いて「価値観が合わないところ」と言われたとします。
「どんな価値観が合わないのか」と聞いて「お金の価値観」と言われる。
「どんなお金の価値観なのか」と聞いて「節約意識がないところ」と言われる。
「それなら今後は大きな買い物をするとき、必ず相談する」などと提案します。
そのほか「週に1回は、外食をしながらお金について話し合う機会を作ろう」などの提案もいいでしょう。
建設的な話し方をすれば、どんどん話を発展させていけます。
抽象的から具体的に発展させていく。
問題点から改善点を見つけ、解決に導いていく。
「それならこうすれば解決できるね」という方向で話を進めれば、上手に説得できます。