転職に失敗する人は、転職の成功談ばかり読んでいます。
「年収が1.2倍に上がりました。先日、念願の一戸建てを購入しました」
「自分の能力を生かせる職場で満足しています。転職して正解でした」
「人間関係が改善して、仕事も充実しています。今、とても幸せです」
成功事例を見聞きすれば「羨ましい」「自分もそうなりたい」と憧れ、心を揺さぶられます。
わっと気持ちが舞い上がり、自分も転職したい気持ちが強くなるでしょう。
ところがいざ転職すると、思っていた現実と違って、悲観することがあります。
「年収が下がった。夢だった一戸建ての購入が、さらに遠のいた」
「前の職場より自分の能力を生かせなくなった。自分のキャリアプランが狂った」
「人間関係がさらに悪化した。職場の人から厄介者として扱われ、精神的におかしくなりそう」
「これなら以前の職場のほうがよかった」と、後悔するようになるのです。
成功談に踊らされ、安易な気持ちで転職する人によくある失敗パターンです。
成功談ばかり偏って見聞きしていると、転職を実際以上に美化して、現実を見失う。
「とにかく転職さえすれば、すべてがうまくいく」
そんな錯覚に陥るのです。
一方、転職に成功する人は、成功談だけでなく、失敗談も読んでいます。
成功談を読むときは、美化や誇張が入っていることを前提にしながら、さらっと流し読みします。
むしろしっかり読んでいるのは、失敗談。
リスクを十分把握するということです。
転職にも、失敗事例がたくさんあります。
失敗事例を入念に確認して、自分に当てはまる点がないか、事前によく考えておくことです。
転職を油断して、痛い目に遭う現実を知ることも大切です。
そういう慎重な姿勢があるため、失敗を避けることができます。
失敗を避けることが、成功につながるのです。