人間関係が嫌になったからといって、すぐ縁を切るのはよくありません。
もちろん反社会的な人や団体なら、縁を切るのもわかります。
悪事に走る人と関わると、自分にも被害が及ぶかもしれませんから、縁を切る選択肢もあるでしょう。
しかし、日常の人間関係では、慎重になる必要があります。
一度縁を切ると、仲直りに苦労します。
人間関係は、縁を切るより仲直りのほうが、はるかに大変です。
縁を切ってから後悔しても、暗い過去が足かせになって、修復に苦労するのです。
また、人間関係のリセットは、癖になりやすい特徴があります。
「ああ、もう嫌だ」と思って、勢いで絶交するのは、軽率です。
簡単にリセットする癖ができると、次の人間関係で再び嫌なことがあれば、いつもの癖でリセットに走るでしょう。
いつまでも深い人間関係が築けなくなるのです。
人間関係が嫌になれば、切るのではなく、距離を置きましょう。
最低限の人間関係を保ったまま、意図的に疎遠の状態を作るのです。
たとえば、相手から話しかけることはあっても、こちらから話しかけないようにします。
できることなら、物理的にも近づかないようにします。
そうした態度やしぐさから「距離を置きたい」という意思表示になり、相手に伝わるでしょう。
最低限の人間関係を保てたまま、自然に疎遠の状態を作れます。