30代になると、ポジションが高くなると同時に、部下を持つことにもなります。
部下を持つと、部下への教育も必要です。
これが意外に、時間と手間を取られます。
教育だけで、一仕事です。
自分の仕事をする余裕がなくなってしまうのです。
「人に教えるばかりでは、自分が成長できない。教育のために仕事をしているわけではない」
気持ちはわかりますが、誤解です。
30代になれば、次のステップです。
「教えることで学ぶ」というステップです。
知識を本当に身につけるには、インプットするだけでは不十分です。
アウトプットが必要なのです。
インプットには、身についているかどうかの確認がありません。
もしかしたら「身についているつもり」になっているかもしれません。
身についているかを確認するには、アウトプットです。
部下への教育というアウトプットをしながら、身についているかどうかを確認します。
知っていることだから、うまく教えられるとは限りません。
自分は知っていることでも、うまく教えられない自分に気づくはずです。
説明の仕方を考えることで、自分の知識を再確認したり整理したりできます。
時には説明の言葉に詰まり、自分の知識の穴を見つけることもあるでしょう。
部下への教育に苦労しながら、自分が磨かれます。
結果として、本当に身につくのです。
部下への教育といいますが、自分への教育でもあります。
「部下の教育が大変だ」と思う分だけ、よい経験ができているといえるのです。