批判は、一見、かっこよく見えます。
それに気づくのは、中学生くらいからです。
人の欠点や短所などを見つけ「ダメだ。できていない」という痛烈な批判をします。
親を見て「もっとしっかりしろ」と非難したり、先生を見て「授業の仕方が下手だ」と偉そうなことを言ったりします。
「すっきりしたなあ。やみつきになるなあ。よし、もっと批判をしてやるぞ」と思うのです。
たしかに批判は、正しいこともあります。
悪いところは、指摘すべきです。
しかし、いくら批判が正しくても、批判はするべきではありません。
批判をする姿は、実はかっこ悪いからです。
批判する人の、本当の目的は、ストレス発散と優越感です。
よく批判する人ほどいらいらしていますが、本当は違います。
いらいらしているから、批判しているのです。
ストレスがたまっているため、弱者を見つけて攻撃しないと、すっきりしません。
ただし暴力を振るうと事件になるため、口先だけで済ませようと考えます。
誰かを思いきり罵って、相手を落ち込ませることで、すっきりします。
そして、優越感に浸るのです。
批判を口にしてしまう自分の心理状態に、気づくことです。
ストレス発散と優越感だとわかれば、自分の行為が、ばかばかしく思えてきます。
どうしても言いたいことがあれば「批判」ではなく「お願い」をしましょう。
丁寧な言葉遣いがあれば、印象ががらりと変わります。
「これはよくないと思います。こうすればいかがでしょうか」と言います。
言葉遣いが整い、主張内容も正しければ、きっと相手に伝わります。