懐紙は、食事中、さまざまな場面で使います。
初めは面倒だと思いますが、慣れてくれば、大変便利な物です。
「どういうときに懐紙を使うべきなのか」
食事中に懐紙を使う主な場面が、3つあります。
日本料理のマナーの前提として押さえておきましょう。
食事をしていれば口元が汚れやすくなります。
この場合、懐紙を使って口元を押さえることで、目立たず上品に汚れを拭き取れます。
そのほか、食事中、うっかり汚してしまう場合もあります。
吸い物をこぼしたり、箸から汁がしたたり落ちたり、器などを汚したりなどです。
そうした汚れを拭き取る際も、懐紙が大活躍します。
料理を箸でつかみ口元へ運ぶ途中、こぼれることがあります。
普段の食事なら、手を受け皿の代わりに使ってしまいがちですが、あらたまった和食では懐紙を使います。
懐紙を受け皿の代わりとして使えば、万が一こぼれ落ちたとしても、手の汚れを防げます。
また、焼き魚を食べる際、魚を固定するために手を使おうとする場合がありますが、直接手で触れると指先が汚れます。
懐紙を使えば、手の汚れを防ぐことができるのです。
魚を食べると、魚の骨が残ります。
エビの天ぷらなら頭やしっぽなどが残ります。
そうした残しものは、器の隅に寄せて懐紙で覆い隠すのがマナーです。
そのほか、使い終わったつまようじも、懐紙で隠すとエレガントになります。
このように懐紙は、さまざまな場面で活躍します。
必須道具の1つです。