「ただいま!」
飼い主が家に帰ってくるやいなや「待っていました」とばかりに、大はしゃぎし、飼い主に飛びついてくることがあります。
家で待ってくれている存在がいるというのは本当にありがたいことです。
こういうときの犬の行動には本当に癒されますね。
疲れているときに、こういう出迎え方をされると、飼い主も癒され、元気が出てきます。
ただ、たまにこういう状況ならいいですが、これが「いつも」となるとどうでしょうか。
犬の性格にもよりますが、普段からよくはしゃぎ回るやんちゃな犬がいます。
いつも興奮したり、いつも飼い主に飛びついてきたり、家のあちこちを走り回ったりなどです。
元気がいいのは結構ですが、いつも落ち着きがなく、あまりに元気すぎるのも少し困りますね。
散歩の途中、小さい子どもやお年寄りに飛びかかって、けがをさせれば大変です。
普段からおとなしくて行儀のいい犬に育てたいと思いますが、問題なのは「どうやってしつけるか」です。
こういうとき、おとなしくしてほしいと思い、飼い主が「静かにしなさい」というと、逆効果になる場合があります。
飼い主が相手にしてくれたと感じ、余計にはしゃぎ回ってしまいます。
言葉がわかれば「静かにしなさい」という言葉が理解できない犬に、どうおとなしくしつければいいのでしょうか。
おすすめの方法があります。
まず、はしゃぎ回る犬がおとなしくなるまで、無視します。
このときは目も合わせない。
話しかけない。
徹底的に無視です。
少し心が痛みますが、犬へのしつけのために、ぐっとこらえて無視し続けましょう。
無視をし続けて、しばらく経てば、おとなしくなります。
飼い主が相手にしてくれないことがわかれば、犬も白けてくるはずです。
5分かかることもあれば、10分くらいなど犬によってさまざまですが、とにかく犬がおとなしくなるまで待ちましょう。
相手にしないでしばらくすると、白けたり疲れたりして、おとなしくなります。
そうなったときがチャンスです。
飼い主は、おとなしくなった犬をすかさず、褒めてあげましょう。
頭をさすったり、笑顔で「偉いね」と話しかけたりしましょう。
そうすると犬は「飼い主は、おとなしいほうが喜んでくれるのだな」と理解します。
この3段階によって、犬は落ち着きのある犬へと成長します。
飼い主が「無視をするか」「褒めるのか」というのは、まったく正反対の態度です。
だからこそいい。
両極端な態度によって、飼い主が求めている態度を理解していくのです。