仲を深めようと、自分のセンスを相手に押し付けたりしないようにしましょう。
自分が派手な服が好きだから、パートナーにも同じ服を着させようとします。
自分がクラシック好きだから、パートナーにも同じ曲を聴かせようとします。
「こんな服はどうだい?」「こんな曲はいかが?」と、相手の様子をうかがうくらいならいいでしょう。
しかし、相手の好みを無視して「この服を着ろ」と言って、自分のセンスを相手に強要させるのはよくありません。
自分のセンスを、無理やり相手に押し付けると、嫌悪感を抱いてしまいます。
悪気があって言っているのではなく、これから長い付き合いになるから、自分のこともわかってほしいと思い、勧めています。
センスを変えるのは、性格を変えるのと同じです。
すぐにはできません。
大変時間がかかります。
今すぐ、自分のセンスを押し付けたり、強要させたりしないことです。
では、どうすればいいのでしょうか。
実は自分のセンスを押し付けなくても、長年一緒に生きていくと、次第にお互いのセンスが変わってきます。
夫は妻に似るようになり、妻は夫に似るようになります。
2人のちょうど中間くらいのところで、センスが落ち着きます。
あなたの身近にいる老夫婦を思い出しましょう。
老夫婦揃って、同じような服だったり表情だったりしませんか。
長年連れ添っているからこそ、お互いのセンスが一致していった理想的な姿です。
お互いが近づき合って、次第に好みも考えも生き方も似てきたということです。
そういう老夫婦には、喧嘩はありません。
ゆっくりじっくり時間をかけることで、いつの間にか、夫も妻も、似たようなセンスへと変わっているのです。