周りにいる友人で浪人しているのは、私1人だけでした。
高校のときに仲のよかった友人は、みんな大学へ進学していきました。
県内もいましたが、大半は県外に行ってしまいました。
浪人生活のとき、大学に行った友人と電話をしました。
キャンパスライフが気になり、いろいろ大学生活について聞かせてもらいました。
印象的だったのは、入学する前と入学した後で感じる「ギャップ」でした。
「大学生活は意外に……」から始まる話が多いことに気づきます。
「入学する前にいろいろな希望を抱いていますが、実際に大学に入学するとどうなのか」という生の情報です。
「大学生になると、思ったより自由な生活になる」
「1人になるのって気持ちいい」
「大学には、面白い人がたくさんいる」
高校時代までは、友人と言えば県内出身者ばかりです。
しかし、大学生になると日本各地からさまざまな人が集まるため、友人の質が一転します。
さまざまな人と触れ合うことで得られるものも多く、いい勉強になるという話がよく出ました。
もちろんいい情報ばかりではありません。
中には、残念な情報もありました。
「大学の授業は、生徒たちの出席率が低い」
「大学生活は、暇が多い」
どちらとも参考になりました。
実際に経験している友人からの情報とでは、やはり質が違います。
大学のさまざまな情報を聞けることは、参考になりました。
浪人中のある日、すでに大学生である坂東君と電話で話していると「今日、授業あるけど一緒に行く?」という話になりました。
「ぜひ行ってみたい!」と即答し、坂東君がわざわざ私の自宅まで迎えに来てくれました。
高校時代までは一緒に遊んでいたはずの坂東君でしたが、別人になっていました。
高校卒業後、車の免許を取得し、自分の車を所有し、車を自由自在に運転していました。
すでに自分よりはるか先に進んでいるように思え、同じ年齢とは思えませんでした。
愛媛県内にある、とある大学に到着して、キャンパス内を案内してもらいました。
オープンキャンパスなので、一般の人でも出入りが自由でした。
高校までの人間関係といえば「男と男」か「女と女」の組み合わせしか見たことがありませんでした。
大学のキャンパス内には「男と女」という組み合わせで、楽しそうに話しているカップルが大勢いました。
学校校舎の大きさも、ひときわ巨大な校舎ばかりでした。
キャンパス内をぐるりと探索し、授業風景をのぞいてみたりもしました。
すべてが、刺激になる時間でした。
やはり実際に経験するのは違います。
本ばかりで得る情報と、実際に自分がキャンパスを歩くことで得られる情報とは質が違います。
自分の将来像を描く助けになりました。