浪人中のある晩のことです。
夜中にふとテレビを見ていると、大変興味深いドキュメンタリー番組が放送されていました。
受刑者が、罪を報いるために、刑務所で数年間過ごすことになります。
刑期中は、自分について見つめ直し、徹底的に反省しました。
「釈放後は絶対に同じ過ちを繰り返さない」と誓います。
事実、刑期を終えて釈放された後は、別人になったかのように人のために尽くしました。
人に迷惑をかけたからこそ反省し、人のために生きたいと思うようになりました。
その人は、社会になじめない人のサポートをするため、施設を設立して、先生になったのでした。
人のために仕事をして、喜んでもらえるという嬉しさに気づき、釈放後は普通の人以上に素晴らしい人生を送っていました。
その人が悪かった部分もありますが、きちんと自己反省をして、その反省を生かすことができたという点がよかった。
たまたま浪人中に見た番組ですが、大変感銘を受け、はっとしました。
その状況が、なんとなく自分と重なる部分があったからです。
そういうふうになりたいという願いもあったのかもしれません。
失敗があり、反省をして、最後に成功する。
この流れは、私だけでなく、ほかの人も潜在的に求めるサクセスストーリーなのかもしれませんね。
私は大学受験に失敗し、1年間、家の中で勉強ばかりする状態になりました。
罪を犯した犯罪者が、刑務所の中で1年間反省する、という状態に似ています。
罪を犯したわけではありませんが、現役時代に悪かった部分はいくつか思い浮かびました。
一生懸命になっていたつもりでしたが「つもり」になっていた部分もあったのでしょう。
ゲームばかりをしていた時期もありました。
親に反抗して、勉強から目を背けていた時期もありました。
時間に対してルーズだったり、勉強の方法が悪くて結果が出なかったりなどもありました。
そうしたマイナスの面が「不合格」という結果になりました。
本気になっていたはずでしたが、もっと本気になるべきだったと反省しました。
「違う。そんなことはない。勉強ばかりしていた。自分は悪くない」というなら、合格できていたはずです。
反省しないのでは成長がありません。
自分の勘違いに気づく時期です。
勉強法を改めたり、人間関係について考えたり、将来を真剣に考えたりすれば、きっと反省点が見えてくるはずです。
不合格になり、終わったことは仕方ありません。
今さら終わってしまった過去を変えることはできない。
しかし、未来なら変えることができます。
今、徹底的に反省して、悪い点を改めれば、素晴らしい未来につながる踏み台になるでしょう。
浪人が終わった後は、現役生以上に素晴らしい人生を歩めるよう努めることを誓ってください。
失敗を知る人は、必ず強くなります。
そういう気持ちになり、もう1年勉強します。
悪い部分を改めるために、神様から「反省とやり直しの時間」を与えてもらっているのだと思うことです。